【訪問場所 Visited Site】ソコトラ島 Socotra Islands, Yemen
※文中の料金等は2020年3月現在のものです
プロローグ~まずはソコトラ島の概要から
アラビア半島の沖合に浮かぶソコトラ島(Socotra Island)
<ソコトラ島 Socotora Islands Location Map>およそ2,000万年前に大陸から分離したこの島は、独自の生態系と世界に類を見ない奇観奇勝を有し、
“インド洋のガラパゴス”の異名をとり、2008年には世界遺産にも登録されています
しかしながら、イエメン本土の内戦勃発に伴い、ソコトラ島もまた、2015年以降は観光渡航が断絶
ソコトラ島は、自分の絶景史上もっとも行きたい憧れの地だったので、待ち続けて5年、
ある日突然、過去に問い合わせたことがあった現地旅行代理店からFacebookのメッセンジャーを通じて観光再開の報を受け、迷うことなく渡航を決断
準備を進めていたその3ヶ月後、まさかのコロナパンデミック
中国・武漢から始まった新型コロナはあっという間に世界中に感染拡大し、
アジア人への風当たりが厳しくなりはじめた状況をわかっていつつも、「後悔先に立たず」を信条としているので、腹をくくって決行しました
DAY00 羽田⇒エジプト・カイロ国際空港入国
2020年3月現在、ソコトラ島へ入島が許されたルートは、
<カイロ⇒(イエメン本土のセイユン経由)⇒ソコトラ島>の一択のみ
※オマーン発の貨物船ルートはぶっそうな裏ルートなので無視
このフライトに唯一対応しているのが、イエメン国営の航空会社「イエメニア航空」
これに接続するため、まずはエジプト・カイロへ
今回はエミレーツ航空を利用しました
羽田空港からまずはドバイへおよそ7時間40分のフライト
ドバイではトランジットで7時間過ごし、そこからさらに4時間15分かけてエジプト・カイロ国際空港(T2)に到着
(ドバイとエジプトの時差-2時間)
エジプトは人生初上陸!
いくら旅慣れているとはいえ、はじめての国に降り立つときはやっぱり緊張します
エジプト入国審査
まずは入国審査へ
2020年3月といえば、中国武漢からはじまったコロナ禍の猛威が徐々にアジアから欧米へとシフトしていた頃
一方、エジプトといえば、この頃はまだ感染者数が100人に満たない状態
そのためか、入国審査直前で行われたヘルスチェックは実にあっさり
検温とこのヘルスチェックカードのみで、記入内容も、表面はほぼエントリーカードと同じで、裏面に簡単なヘルスチェック項目がある程度
それを係員がチェックする素振りもなく、あっけなくスルー
(あくまで、2020年3月当時の話)
ヘルスチェックを通過すると、次はイミグレーションホール
まずは、入国審査に入る前に、日本人はアライバルビザを取得する必要があります
(30日滞在可能なシングルビザ=US$25 ※2020年3月現在)
矢印の方向を見ると、ビザあるいは両替の長蛇の列!
2つの銀行が両替とアライバルビザ発行業務を兼務しているらしい
最初は列の短い右側の銀行に並んでいたのですが、前の人がやたら両替にトラブってなかなか回ってこない
結局、回転の早かった左側の列に並び直すことに
すぐに自分の番が回ってきて、「ビザ」とパスポートを手渡すと「US$25」と言われ、特に何か記入することもなく、あっさりとビザシールもらえました
ちなみに、支払いはUSドルキャッシュオンリー
これがエジプトのビザシール
入国審査では審査官がペタッと貼ってくれます
わたしの場合、到着した同日にイエメンに飛ぶので、ほんの数時間のためのビザ購入でした
(シングルビザなので再入国の際は買い直し)
入国審査では、特にコロナのことに触れられることもなく、実にあっけなく入国スタンプを押され、入国完了
心配は杞憂に終わりました
晴れて入国!まずは到着ロビーにてSIMカード購入
厳しいと評判の荷物検査も案外簡単にスルー
本当は、ソコトラ用にドローンまで購入していたのですが、
エジプトは持ち込みバレたら即没収(あるいは空港事務所にて出国時まで保管)と聞いていたので断念していたのです
しかし、このときは機内持ち込みサイズのスーツケースは赤外線通さず素通りできたので、
ドローン持ってこれたかも…と激しく落胆しました…
いよいよ到着ホール!さすが、エジプト、黄金のファラオ?がお出迎え
異国の地に訪れたらまず行うことは現地SIMカードの購入
カイロ国際空港の到着ロビーにも、Vodafoneはじめ3~4社の通信会社のブースが並んでました
タクシーのうざい客引きに絡まれながら、日本でいうドコモに相当するVodafoneブースへ
やっぱりここが一番人気
Vodafone以外の通信会社は、etisalat と Orange、あともう一社
料金体系を見ると、だいたいどこも変わりませんでした
ただし、外国人価格とエジプト人価格が分かれているのは共通でしたね
(といっても、50LE(約250円)差程度)
Vodafoneのデータ通信と通話込みのSIMプランは以下の通り(2020年3月現在)
- 10GB+200分通話(ローカル)+20分(国際電話)=250LE(約US$17)
- 19GB+200分通話(ローカル)+20分(国際電話)=345LE(約US$22)
- 25GB+200分通話(ローカル)+20分(国際電話)=425LE(約US$27)
- 30GB+200分通話(ローカル)+30分(国際電話)=500LE(約US$32)
- 46GB+200分通話(ローカル)+20分(国際電話)=536LE(約US$34)
- 50GB+200分通話(ローカル)+30分(国際電話)=675LE(約US$43)
- 66GB+200分通話(ローカル)+30分(国際電話)=790LE(約US$50)
- 88GB+200分通話(ローカル)+30分(国際電話)=930LE(約US$59)
※いずれも有効期限30日間
事前に入手していた情報より値段が跳ね上がってましたが、それでも日本に比べたらまだまだ破格
ちなみに、エジプトではSIMカードの設定は自力が基本
どうしても設定が分からないときはお店の方に懇願したら対応してくれるかも
(事前に要APN情報)
なお、空港WiFiは割と絶望的です
まずWiFi利用登録にエジプトの電話番号が必要だし、1回上限30分(再接続不可)です
銀行ATMコーナー
銀行ATMは到着ロビー出入口付近にズラッと並んでました
キャッシング利用派はこちらで可能です
とりあえず、同日中にイエメンへフライトだったので、今回は両替せず確認のみ
必要なときはドルキャッシュで対応します
イエメニア航空のある第3ターミナルへ
カイロに到着したのが午後17時過ぎで、イエメニア航空の次のフライトが深夜2時
本当は、ソコトラ島ツアーをアレンジしてくれた現地旅行代理店の方と空港待ち合わせを約束していたつもりだったのですが、どうも思い込みだったみたいで、何度メッセージしても、いくら待っても一向に現れる気配なし
しょっぱなからこんな状況で、一気に不安に襲われつつも(すでに前金払済・汗)諦めて第3ターミナルへ移動することに
第2・第3ターミナルをむすぶ空港シャトルバスの停留所の看板
しかし、待てど暮せどバスが現れない
業を煮やして、近くの人に尋ねてみても「乗り場が変わった」といわれるだけで、明確な場所を示す人が一人もいない
仕方なく、地図で見て約2kmの距離だったので歩くことに
第3ターミナルまでの舗装道路は関係車両が通るのみで通行人なんて一人もおらず
エジプトにおいて空港は軍事施設の役割も兼ねていることから写真撮影は原則禁止
なので、スマホをかざしただけで速攻注意される
暗いガタガタ道をしばらく歩くと、ようやく第2ターミナルの建物が
第1ターミナルを過ぎたあたりで、見えてきたのはモノレール駅
どうやら各ターミナルをつないでいるらしい
衝撃の事実
第3ターミナルに到着
1時間近くかけてようやく出発ホールに到着
安っぽいネオンがSFチック
探していた無料の空港シャトルバス発見
なんだよ、普通に走ってるじゃないか!
結局最後までどこが乗り場だったのか不明
ゲートのセキュリティチェックを経て、いよいよ第3ターミナル出発ロビーへ
さっきまでいた第2ターミナルとは違って実に地味、というかシンプル
第3ターミナルは基本的に小規模なローカルキャリアなど、中短距離の国際線か国内線がメインらしい
見たことない航空会社がたくさん入ってましたが、時間が時間なだけに(夜20時過ぎ)どこも閉まってました
第3ターミナル出発ロビーの壁にカイロ湖国際空港のエンブレムが何だかかっこいい
第3ターミナル出発ロビーは、ベンチ以外に休憩できる場所は2階カフェのみ(一応営業していた)
仕方なく、そのカフェで、チェックインが始まる3時間前(夜11時)まで時間つぶし
現地通貨がなかったので何も買わず、申し訳なかった
第3ターミナルを2階からの眺めたところ
夜中のホールは閑散として、そして何もない
ようやくチェックイン開始
深夜11時を回って電光掲示板に行き先が表示されると、ようやくチェックインカウンターへのゲートがオープンになる
セキュリティチェックを経て、イエメニア航空のチェックインカウンターの列に並ぶ
少し前まで閑散としてたのに、めちゃめちゃ混んでる…
イエメニア航空券のプリントアウトとパスポート、旅行代理店から受け取ったビザの写しを提出
何故かスタッフのお兄さんが電話であちこちに確認しまくっていたけど、最終的には無事チェックイン完了
ボーディングパスとエントリーカードゲット!
ビザの原本は、現地ガイドがソコトラ島空港で手渡してくれるそうです
第3ターミナルの空港ラウンジへ
搭乗時間までまだまだあるので、第3ターミナルの空港ラウンジへ
プライオリティパスで入場できるラウンジは「First Class Lounge」のみ
搭乗エリアの2階にあります
一見クラシックでゴージャス感がありますが、無駄に広いだけで調度やインフラはとても古い
充電できる電源もない
空港ラウンジのクオリティはイマイチですが、まぁ、あるだけありがたいか
メニューも少なかったけれど、エミレーツの機内食以来でお腹が空いていたので、ショーケースにあるものを片っ端からかき集めてみた
サンドイッチやおつまみのパンはカピカピで硬かったけれど、チーズだけは美味しかったな
ドリンクの種類は少なく、もちろんアルコールはありません
いよいよ搭乗!
ボーディングタイムが近づき、慌てて1階ボーディングゲートへ
思わず出遅れて、すでに行列ができていた
ゲート近くにあった免税店に展示されていたファラオ人形たち
微笑ましいけど、衣装のクオリティがなんとも雑…
最後のセキュリティチェックで、機内用スーツケースの中にハサミを入れていたことをうっかり忘れていて、あえなく没収
(ドバイでは無事だったのに…)
ただし、係官のおじさんは、
「日本人の男性はジェントルマンで女性は美しいから好きだよ♥」
「でもこれは没収させてもらうけどね」
とユーモア混じりで対応してくれた
ハサミのことよりも、コロナで嫌味言われないかとビクビクしていたので、拍子抜け
想像していたよりも、現地の人はやさしい…
いよいよイエメニア機に搭乗です
イエメニア機内の様子
機内はこんな感じ
定員200名ほどの小型チャーター機で、3列×3列シートでとにかく狭い
しかも満席状態で、全くくつろげない
外国人半分、エジプトあるいはイエメン人半分という状況
もちろんモニターや音響設備もなく、背もたれや肘掛けも破れてたり壊れてたりとなかなかヒドイ
こんなポンコツでも往復フライトチケットは値引きなしの14万
ちょっと哀しくなりますね
深夜3時頃、気持ちばかりの機内食が出た
しかし見ての通りの内容で、
強烈にオイリーな蒸し卵と肉そぼろ、春巻きが主菜で、小さなパンが一つにデザート
イエメンの状況を考えると出るだけマシか…とも思いますが、それにしても往復チケット14万…
隣のイエメン人らしき乗客も残していた…
地元の人でも残すほどの不味さなのだろうか
というわけで、次は経由地のセイユン、そしていよいよソコトラ島上陸です
第一日目終了
終わり