【訪問場所 Visited Site】ソコトラ島 Socotra Islands, Yemen
※文中の料金等は2020年3月現在のものです
ソコトラ島訪問マップ Socotra visited Map
キャンプ生活5日目(ソコトラ島滞在6日目)、今回は島南東部にあるアリヘル・ビーチとエリサル漁師村をご紹介します
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本日のプログラム
本ページでは、島南東部にあるアリヘル・ビーチと周辺漁村が中心です
- ディハムリ海洋保護区 Dihamri Marine Reserve:日の出鑑賞ポイントとコーラル・シュノーケリングポイント
- ホックケイブ Hoq Cave:ソコトラ一大規模な鍾乳洞
- アリヘル・ビーチ Arher Beach:白い砂丘とふしぎな光景がみられるビーチ
- エリサル漁師村 Erisal Village:アリヘル・ビーチ近くの漁村
キャンプ生活5日目の夜は、アリヘル・ビーチのキャンプサイトに滞在しました
ホックケイブ周辺の村でランチ
ホックケイブの地底探検から生還し
ようやくランチタイム
本日は洞窟麓にたたずむ小さな村の
とあるお宅の一室をお借りしました
ドライバーのサラさんがさっそく支度にかかってます
これがソコトラ島の一般的な民家のお庭なのか
シンプルだけど、きれいにまとまってますね
本日のランチメニュー
・サフランライスのビリヤニにシーチキン
・マラッハサという名前のポテトカレーソース
・ホブス
・前菜はドライフルーツのデーツ
デーツは中東におけるもっともポピュラーなおつまみの一つ
食感は干し柿、マロングラッセのような強烈な甘さ
ソコトラの人はどうしてかデーツとご飯を交互に食べる
文化の違いは味覚の違いを思い知る
この家のご主人ももれなく同席してランチ
ちなみに奥さんや子どもたちは基本的に男性が集まる場には現れないので
別の場所で昼飯をとっています
それにしても、
皆、器用に手を使って食べますよね
寿司を握る要領でご飯をわし掴みし
結構大きめのシャリにしてギュッギュと押し固めて口に放り込む
(終わったらちゃんと水で手を洗うけど)
一度真似してみましたが、お米がポソポソなのでうまくまとまらず
素直に諦めてスプーン使いました
ランチが終われば恒例のティー(チャイ)タイム
そして早くも横になり、とにかくまったり……
多少お金は払っているとはいえ
よそ様の家でここまであけっぴろげにくつろぐのは
ソコトラ島(イエメン流?)なのか
それともムスリムは共通なのか?
布団でもクッションでも、あるものは勝手に広げて使っていいらしい
ソコトラ島の人たちは一つの大きなファミリーみたいな感じなので
島民同士の間には、基本的に他人行儀とか遠慮する、といった文化がないようです
扉をあけっぱなしにしておくと
もれなくヤギも入ってくる
戸棚の上では、野鳥が羽休め中
もう、なんでもありだ
アリヘル・ビーチへ
(彼らが)まったりしたあとは
島南東部にあるアリヘル・ビーチへ
また独特の景観が広がっています
いよいよアリヘル・ビーチ到着!
念願の三角お山のピラミッド群とご対面!
実は昔、「世界ふしぎ発見!」で観て以来、
龍血樹やボトルツリーの次に絶対見てみたかったんです!!
おびただしい数の謎の三角山、というかミニピラミッドが
ビーチに存在します
なんともミステリーな風景……
これを作り出したのは、あの黄色のソコトラガニ
これらはカニの巣で、彼らが砂を掘ってうずたかく砂を盛上げたもの
奄美大島の固有種のフグが海底にミステリーサークル作ったように
ソコトラのカニは海辺にミステリーピラミッド作ってます
西日があたって眩しい
ミニピラミッドの奥に広がっているのは砂丘です
アリヘル・ビーチにも白砂の砂丘が存在します
午後遅くだったので日もだいぶ傾き
露出オーバーでうまく撮れず
カニは隠れて出てこないし、
翌朝リベンジすることにします
アリヘル・ビーチ前に広がる白砂の砂丘
長い年月をかけて断崖が風化侵食されて砂丘が誕生した、というけれど
石灰岩の断崖でもないのに、なぜ真っ白なのかふしぎ
砂丘の尾根伝いと砂丘の中腹あたりに黒の斑点が見えます
あれらは皆、他グループの外国人観光客ら
迂回して少しずつ少しずつ砂丘のてっぺんまで登ったあと
そこからスライディングして降りる遊びがツアー客の間で流行ってます
今まさに登っているのは70歳代のおばあちゃんらしく、その好奇心とパワフルさに舌を巻きます
(わたしは時間がなくて登らず)
砂丘の麓には
山から湧き出る地下水でできた淡水の川が流れてます
当然シャワーなど無いので
ビーチで泳いだらここがシャワー代わり
とりあえず
今朝シュノーケリングした際に着用した水着やギア一式を洗濯しました
川の水深はあまり深くないですが
当然魚の群れが泳いでいて
浅瀬に一人ぼっちでたゆたっていた小魚に手をかざしたら
引き寄せられるように、まさかのすり寄り!
ミラクルが起こりました
さすがソコトラ島!
指と指の隙間に顔をうずめたり
なでなでしても一切逃げない……
なんてやさしい世界…
魚が人間を信用している……
なんだか愛おしさがこみあげてきました
が、かわいそうなので群れに返してやりました
洗濯を続けていたら
薪用の枯れ木を運んでいた別ツアーのスタッフに話しかけられ
ただし、彼は英語が話せず身振り手振りでコミュニケーション
わたしが「そこに魚がいるよね」と指差したら
「獲って欲しい」と勘違いしたらしく
おもむろにこぶし大の小石を持ち上げ
狙いを定めて一気に石を投げるっ!
魚を気絶させて捕獲するって古典的なやつ
ギャグかと思うやり方で度肝を抜かれつつ
まぁ当然魚は浮かんでこない
彼はそれを何度か繰り返した挙げ句、諦めて「採れなかった」と残念そうにコチラを見た
気持ちは嬉しいけど、それは無理だろう…
砂丘の麓、
右側に四駆が停まっているのが見えますが
あそこが本日、キャンプ生活最終日のキャンプサイト
奥が10名ぐらいの団体ツアー客用テント
ソコトラ島を扱っている大手の旅行代理店のツアーなので
タープやシェードなど設備が充実している
そしていつでも宴会状態
手前がわたしたちのテントエリア
ちなみに、テントはわたしだけが使用し
サラさんとサイーズくんは基本、青空布団で寝袋で眠る
エリサル漁師村を散策
キャンプサイトを一旦後にし
近所にある小さな漁村を目指す
この辺の地層もすごい
エリサル(Erisal)という小さな漁村に到着
小さな港には色とりどりのデザインが施されたボートが並んでいました
村の男たちはこれから漁に出かけるらしい
船を一緒に押し出していたメンバーの一人がいきなり怒鳴りだしてビックリ
どうも、メンバーの一人がふざけ過ぎてちゃんと仕事しないことに腹を立てたらしい
ソコトラの人間はめったに喧嘩しないと聞いていたのでびっくりした
彼は何かと話しかけてきたけど言葉がわからず
とりあえず彼は漁に出ないらしい
他の男たちは無事出航
少年はにこやかにポーズしてくれた
サラさんが魚の買付をしている間に港の周辺を散策
ここはアリスル半島といって
アラビア海とインド洋のちょうど境目に当たる半島で
エリサル村の前に広がるのはインド洋らしい
ちなみにアリヘル・ビーチの前に広がるのは辛うじてアラビア海
フラフラ散策していたら
ウミガメの無残な姿が転がっていた
ガイドのサイーズくんによると、
世界遺産に指定された以上、亀を取って食べることは本来禁止
それでも、ウミガメの肉は実に美味らしく
禁止される前から食べたことがある人にとっては、今更感覚でこっそり食べちゃうらしい
食べたからといって、特に罰されるわけでもなく
サイーズくんも食べたことがあり、美味しかったと言っていた
おなじ“ガラパゴス”でも亀の扱いが雲泥の差だ
そして漁港にはおびただしい数の乾いたハリセンボンの死骸が散乱していた
ここまで多いと鳥肌
しかしソコトラ島は、なぜこんなにもハリセンボンが多いのか
魚をゲットして
アリヘル・ビーチへ帰着
夕飯ができるまではビーチを散策
最終日の日が暮れてきました
山から湧き出る淡水の川が海に合流しているところ
穏やかで、とても美しい光景
日が沈んできました
波打ち際をよく見ると
うごめく物体がたくさんいます
ソコトラのカニでした
人の気配が無くなって起き出したようです
そして仕入れた魚で仕上げた
キャンプ生活最後の晩餐
・魚の素揚げとマカロニ
・ホブス
魚は骨が多いけど、相変わらず肉厚で、食べ応えあって旨い
隣の団体ツアー客で、
あの砂丘を登り切った70歳代のおばあちゃんがお誕生日だったらしく
用意されたバースデーケーキのお裾分けをいただきました
でも、厳格なムスリムは宗教的にバースデーを祝わないのと
そもそもあまりこういうスイーツ系は食べつけないらしく
男性二人はあまり手を付けなかったのでわたしがありがたくいただきました
今宵も日が暮れてまいりました
実はアリヘル・ビーチも夜光虫が見られるらしく
期待を胸に、本日も早めに就寝の支度をします
見渡す限りビーチと砂丘しかないため、
ふたたびトイレ問題勃発
辛うじて隠れられるのは砂浜のくぼみにあるちょっとした茂み
ホント、こういうとき女子はしんどいです
夜中にトイレに起きて
ふとビーチを見るとソコトラカニがワラワラ……
感づかれた途端、潮が引くようにいなくなりましたが
ライトを消してしばらく潜んでたら再び砂浜に結集
ライトを瞬間点けてササッと撮影
スマホ撮影では厳しい…
思いついて、寝る前に砂丘の中腹まで登って撮影
団体客のツアーも今日が同じく最終日だったので
かなり遅くまで灯りがついて、大音量の音楽とどんちゃん騒ぎでした
そうして夜が更けていきます
次へ続く