埼玉県さいたま市岩槻区「浄安寺」について
東武野田線岩槻駅東口、そこから約300m先で交差するのが、かつて城下町として栄えた日光御成道。
さらに街道を北西に進むと見えてくるのが、浄土宗の古刹・浄安寺です。
整備された石畳の参道を進み、歴史を感じさせる山門をくぐると境内には手入れの行き届いた美しい日本式庭園が広がっています。
江戸時代の僧・円空が彫ったとされる円空仏や鎌倉時代の木造阿弥陀如来像、江戸時代後期の岩槻藩士であり儒学者の児玉南柯が著した『漂客紀事』『徳教篇』の版木など、数々の文化財を所蔵する浄安寺。
そんな中、とりわけ目についたのが本堂向拝(こうはい)に施された木鼻(梁と柱の先端部分)の獅子彫刻。思わず二度見する、実に愛嬌とユーモアにあふれた獅子の表情です。
<浄安寺>
埼玉県さいたま市岩槻区本町5-11-46
048-756-1072
HP:https://joanji.or.jp/
岩槻の総鎮守は“クイズ”神社?孔雀がトレードマークの久伊豆神社
浄安寺から北へ800m、緑豊かな鎮守の杜に囲まれているのは岩槻の総鎮守・久伊豆(ひさいず)神社です。
1500年以上の歴史有する由緒正しきこの神社は、読み方が“クイズ”と読めることから、かつてアメリカ横断ウルトラクイズの予選会場にも使われたという逸話も。
当社の御祭神は大国主命(おおくにぬしのみこと)、世にいう“大黒様”で、縁結びや厄除け、商売繁盛などにご利益がある一方、良い運をさらにパワーアップさせる“強運“のご利益が、今もっとも注目されているそうです。
当神社のもう一つの目玉は「ひさいずさんの孔雀」。
昭和初期に旧皇族・朝香宮殿下より下賜いただいた3羽の孔雀は、現在では20羽ほどに増え、境内の一角の飼育小屋で暮らしています。
孔雀は「救邪苦(くじゃく)」と漢字が当てられることから、災いを取り除く益鳥としてお守りや御朱印(毎月9日限定)にも使用されています。
境内に放し飼いされたにわとりたちが手水舎で水を飲む姿…何だかシュールですね。
大国主命は子宝や安産の神様でもあります。
そのため、安産や子宝祈願に訪れる参拝客が多く、また拝殿横には「叶い戌(かないいぬ)」といった秋田犬の母子をモデルにした像が置かれています。
犬は多産かつ安産の象徴、この像をなでると子宝や安産に恵まれるという言い伝えがあり、また、犬の像の周囲に配された十二支の石版の自分の、あるいは子どもの干支をなでると子育てや厄除けにご利益があるとされています。
<久伊豆神社>
埼玉県さいたま市岩槻区宮町2-6-55
048-756-0503
HP:https://www.hisaizu.jp/
埼玉B級グルメ王に輝いた岩槻ご当地グルメの「豆腐ラーメン」
今やまちおこしに欠かせないご当地グルメやローカルB級グルメ!
岩槻を代表するご当地グルメは、埼玉B級グルメ王に過去2度も輝いた「豆腐ラーメン」です。
その豆腐ラーメン発祥の地として知られる「レストラン大手門」は、浄安寺から徒歩12分ほどの岩槻城址公園内にあります。
豆腐ラーメンとは、醤油味のスープに絹ごし豆腐とひき肉によるあんかけがトッピングされたシンプルなラーメン。
ビジュアルは麻婆豆腐あんかけですが、ベースは鶏ガラと醤油なので見た目よりあっさりとしてしつこくないお味。レストラン大手門の看板メニューです。
豆腐あん以外のトッピングは、たっぷりのワカメと少量のネギ。煮卵はお好みで。
直径20cm以上はあろう大どんぶりになみなみと盛られたラーメンはボリューム満点!お店は常にお客が途切れず、オーダーはほぼ豆腐ラーメン一強、不動の人気が伺えます。
<レストラン大手門>
埼玉県さいたま市岩槻区太田3-1-1 城址公園市民会館いわつき内
048-758-1122
営業時間:11:00~18:00
月曜日定休
食べログHP:https://tabelog.com/saitama/A1101/A110103/11004751/
岩槻といえば「人形のまち岩槻まつり」
岩槻といえば“人形”、そういわれるほど岩槻における人形作りの歴史は深い。
江戸期からはじまった人形の歴史はゆうに300年を超え、その伝統を受け継ぎ後世へ伝えるため、人形にまつわるさまざまな年中行事が開催されています。
中でも真夏の一大イベントが、毎年10万人を超える見物客が押し寄せる「人形のまち岩槻まつり」。
7、または8月の日曜日に開催されます。
このお祭りの目玉は何といっても幅10m、高さ8mに及ぶ世界一のリアル・ジャンボひな壇。2019年は、約3年ぶりの復活を遂げました。
お内裏様とお雛様には、さいたま市在住の年内挙式予定のカップルが選ばれ、岩槻の総鎮守・久伊豆神社の宮司のもとジャンボひな壇結婚式が執り行われます。
大観衆の前で盛大に祝われる結婚の儀、新郎新婦にとっては一生忘れられない想い出になりますね。
リアル・ジャンボひな壇のほか、子どもたちによるかわいらしい人形仮装パレードも必見!
特別な衣装に身を包んだ子どもたちが台車に引かれ、日光御成道を練り歩きます。真夏の猛暑にも負けず、笑顔を振りまく子どもたちが実に健気で微笑ましいですネ。
江戸期から受け継がれる「日本三奴」の一つ、岩槻の黒奴(くろやっこ)。
町の男衆らが黒木綿の半纏(はんてん)着て、金紋先箱、大傘、御弓組、毛槍、神輿などを手に携え、威勢よくまちを練り歩く貴重な伝統文化です。受け継がれる伝統の踊り、必見です!
<人形のまち岩槻まつり>
さいたま市岩槻区本町5-6-44 岩槻商工会館内
048-757-8881(岩槻人形協同組合)
開催日 7月、又は8月の日曜日 15:00~19:00 ※雨天決行
HP:https://doll.or.jp/event/index.html#4
夏の風物詩はやっぱり花火!岩槻の夜空を彩る満開の花
関東有数の規模を誇る「さいたま市花火大会」。
本大会は、さいたま市内の3会場に分けて開催され、北区にある大和田公園会場からスタートし、東浦和の大間木公園会場、そして最後に岩槻文化公園会場となっています。
打ち上げ数は約3,600発。3つの中で規模は一番小さいですが、園内間近で打ち上げられるため、迫力ある花火が楽しめます。
会場の公園周辺は混雑し、交通規制も敷かれています。
もし人込みを避けてゆっくり観賞したい場合は、元荒川を挟んだ対岸にある川通公園もおすすめ。
ベンチはないので、折り畳みチェアやビニールシートがあると便利ですね。ぜひビールとおつまみ片手に「たまや~かぎや~」をお楽しみください。
<さいたま市花火大会 岩槻文化公園会場>
埼玉県さいたま市岩槻区大字村国229
0180-99-3144(NTTテレドーム)
岩槻会場のHP:https://www.stib.jp/event/data/iwatsukibunkahanabi.html
以上、埼玉県さいたま市岩槻区の浄安寺を参詣された際におすすめしたいスポットでした。
旧城下町かつ宿場町の岩槻は街道沿いの町並みも風情があって楽しめます。
ぜひ浄安寺とあわせて岩槻を楽しんでくださいね。