【訪問場所 Visited Site】ソコトラ島 Socotra Islands, Yemen
※文中の料金等は2020年3月現在のものです
ソコトラ島訪問マップ Socotra visited Map
1日目は、島中央部分にある龍血樹とボトルツリーの森があるワディ・ディルフル渓谷、フィルミン・フォレストのあるディクサム台地です
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本日のプログラム
キャンプ旅第1日目の訪問プログラムは以下の通り
- ディクサム台地 Dixam Plateau:グランドキャニオンみたいな峡谷。キャンプサイト
- ワディ・ディルフル渓谷 Wadi Dirhur Valley:龍血樹、ボトルツリー群生地
- フィルヒン・フォレスト Firhin Forest:ソコトラ島最大の龍血樹群生地
ハディボ出発~第一龍血樹発見
朝食~出発準備
いよいよ荷物をまとめて、朝8時、ホテル併設のレストランで集合
ちなみに、ソコトラ島の飲食店はたいてい、片付けしやすいようにテーブルに薄い使い捨てのビニールが張られている
汚れたり破れたらすぐ張り直せばいいから、見た目はともかくエコですね
そして備え付けのテッシュケースがやたらデカい
本日の朝食
ホブス(薄焼きパン)にヤギ肉炒め、ダル豆カリーとサラダ
朝からやたらとガッツリ、しかもオイリー
でも、ヤギ肉が意外と旨くて、食が進みます
これ、割と世界で見かける光景
ただし、炭火で焼かれているのはたぶんヤギ(か牛)
間違いなくチキンではない
ソコトラ島には珍しく、ニワトリが存在しないのです
万が一に備え、一応少額だけ両替しておくことに
というわけで、ここが首都ハディボにあるまちかど両替所
ソコトラ島では両替するなら絶対に両替所といわれている
というのも、ありがちだけど、闇レートで換金できるから
両替可能通貨は米ドルかユーロのキャッシュのみ
もちろんATMはないし、カードキャッシングもできない(町中ではカードは一切使えない)
このとき、試しにUS$20だけ両替すると、
$20=12,800リアル($1=640リアル) ※2020年3月現在
このときの市場レートは $1=250リアル
なんと、、、闇両替は市場レートの2倍以上!
そりゃ、両替所一択ですね
なんと、両替所のお隣には平然と銀行が!
ATMと書かれてはいるけど故障して使えない
こんなにも公然と銀行と闇レートの両替店が軒を並べるとは…
キャンプに必要な水・食料を買い揃えて、いざ出発!
前には道路工事に向かう工事車両と男衆
またしても大量の島民を載せていくTOYOTAのトラック
それとも、車体にTOYOTAって勝手に書いてるだけだろうか(発展途上国あるある)
島の数少ないガソリンスタンドで給油しておく
ガソリンスタンドは首都しかないんです
ガソリンタンクの日陰で涼むソコトラヤギ
すでに見飽きてきました
人間たちからも好奇のまなざしを浴びる
見慣れないアジア人は特に、どこにいっても目立つ
いよいよ龍血樹とご対面
まずは、本日のキャンプ拠点となるディクサム台地へ移動
こうしてみると、やっぱり道路がきれいに舗装されている
ソコトラ島にも近代化の波がじわじわ押し寄せているのを感じますね
第一龍血樹(ドラゴン・ブラッド・ツリー)発見!
ガイド曰く、これがソコトラ島で外国人がまず最初に目にする龍血樹
夢にまで見た龍血樹が目の前に!!大感動!
以前、「世界ふしぎ発見!」で観たまんまの、ふしぎなかたちをしている!
興奮度MAX!
樹皮からにじみ出ているのが、噂の龍血樹の赤い樹液(ちょっと固まって褐色になってるけど)
英語では「サップ(SAP)」という
血のような真紅の色をした樹液、だから龍血樹
でもなぜ「龍(ドラゴン)」なのかは不明
よくよく見ると、樹液が滲み出るところにタニシみたいな小さい貝がびっちり無数に張り付いている!
それに気づいた瞬間、ゾワッと鳥肌
粒粒アレルギーの人は気を付けて
夢にまで見た龍血樹の大地
最初の1本目を通り過ぎたあたりから、次々に現れる龍血樹
夢にまで見たこの光景!
ホント、地球じゃないみたい
どこもかしこも龍血樹だらけ!
わたしからも鼻血が出そうなほど興奮MAXです!
赤い樹液を採取するためにえぐられた跡が生々しい
龍血樹の赤い樹液は、かつて鎮痛剤や産後の止血、貧血時の造血剤などに役立ち、また、ローマ帝国時代には金にも値するとして各国がその独占権を競ったほど
医療が発達した現代ではその価値は失われて、今は村の子どもたちが外国人相手に小遣い稼ぎで売るか、女性のお化粧(頬紅とか)用に使われる程度だそう
もはや芸術
枝葉がまるで毛細血管のよう
芸術的、というか、なんだか別の惑星の植物みたい
ディクサム台地にて
グランドキャニオンのようなディクサム台地
ディクサム大地に到着
グランドキャニオンのような壮大なスケールの深い峡谷です
今は乾季なので水が枯れてますが、雨季はすごいらしい
ソコトラヤギとソコトラ牛たち
ディクサム台地にあった龍血樹の木陰で涼む牛とヤギたち
ソコトラ島の家畜は基本的に放し飼いされている
以前観た「世界ふしぎ発見」でもミステリーハンターが指摘していたけど、ソコトラ島の動物はなぜか一般に比べサイズが小さい
ヤギも牛も一回り小さめな気がする
理由は不明ですが、そこはやはり“インド洋のガラパゴス”のミステリー
一斉にヤギの視線が突き刺さる
ワディ・ディルフル渓谷にて
デザートローズ咲くボトルツリーとご対面
ディクサム台地を後にし、次に目指すのはボトルツリーと龍血樹の群生地
繰り返しですが、島の縦断道路はこんなにも整備されてて、ソコトラ島、侮れない
いよいよ、巨大ボトルツリー発見!
この徳利型のユニークな姿、まさに、ナメック星の生物のよう
季節は春なので、かわいらしいピンクの花が咲いています
これが別名「デザート・ローズ(砂漠のバラ)」と呼ばれるゆえんですね
ボトルツリーはマダガスカルのバオバブの木や、オーストラリアやアフリカ大陸でも似たような木を見かけましたが、ここまできれいなずんぐりの徳利型の木ははじめて
よく見ると、もう、そこら中に生えてました
ワディ・ディルフル渓谷へ
米国アリゾナ州のホースシューベンドのような馬蹄形のワディ・ディルフル渓谷
この谷底でランチタイムだそうです
渓谷の上に広がるのが、ソコトラ島最大の龍血樹群生地「フィルミン・フォレスト(Firhmin Dragon Blood Tree Forest)」
拡大するとちょっとぼやけて分かりにくいですが、山肌を覆う緑はほぼ龍血樹なのです
圧巻!
あの深い谷底目指して、ドライバー・サラさんのドライビングスキルが冴えわたる
ものすごい傾斜と狭い道幅、激しい凹凸道をゆっくりゆっくり慎重に下っていく
わたしには恐ろしくて運転できない…
この岩の向こう側は断崖絶壁
ヘアピンカーブも多々あり、一つ間違えれば崖下直行のスリリングなドライブ
ワディ・ディルフル渓谷に到着
なんとか無事に谷底に到着すると、すでに先客がいました
飛行機やホテルで一緒だった10名ぐらいの団体パーティのようです
スタッフ総出でランチの仕込みをしている間、客たちはトレッキングを楽しんでいるようです
乾季なので、谷底の沢は実に穏やかで美しい
今来た道を改めて眺めると、勾配とカーブがエグすぎる
まぁ、また帰りも同じ道を戻るのですが…
食べものの匂いに誘われて、エジプトハゲワシが飛来してきた
これが噂の、あの絶滅危惧種、レッドリストに載っているエジプトハゲワシ!
本当にお目にかかれるとは
っていうか、続々と集まってくるけど、ホントに絶滅危惧種?
もれなく、お約束のソコトラヤギも嗅ぎつけてきた
黙々とランチの支度をしてくれるドライバー兼シェフのサラさん
ワディ・ディルフル渓谷内を散策
暇なので周辺を散策していると、川に何やら光る物体を発見
蛍光色のスライムみたいな光る藻が漂っていた
気持ち悪い
気づいたら、谷底に停車するツアー車が増えていた
この谷底はツアー定番のランチスポットらしい
というかこの時期(コロナ禍が世界中に蔓延していた時期)にこんなにツアーが入っていることに驚き
ボトルツリーの近くまで崖を登るか迷っていると、横からサッと登っていくツアー客らに遭遇
そこではじめて彼らと挨拶を交わしました
出身はドイツ、アメリカ、オランダ、シンガポールなど、実に多国籍
危険を顧みない彼らはガンガン登ってましたが、わたしはカメラが怖いので退散しました
足元には見たこともない真っ赤な巨大トンボが!
オニヤンマほどのサイズで、しかも鈍いのか近づいても逃げようとしない
羽から目から、触手まですべて真紅のボディに身を包んでいたので、「赤い彗星シャアトンボ」と名付けてみました
ソコトラ島はバードウォッチング天国でもある
これは、灰色の頭が特徴のソコトラ島固有種ソコトラムクドリ
こちらもソコトラ島固有種のソコトラムシクイ
オレンジのおしゃれ羽がアクセント
キャンプ1日目のランチタイム
ドライフルーツのデーツはイエメン定番おやつで、食前にも必ず出される
併せて出されるソコトラ島のチャイは、あとからミルクを入れるパターンが多い
キャンプ1日目のランチメシは、カレー風味のジャガイモ煮込みとごはん、キャベツとトマトのサラダ
メインディッシュは白身魚のホイル蒸し焼き
見た目なかなか豪華ですが、味付けはシンプルに塩コショウのみ
それでも朝採れの新鮮な魚なので肉厚プリプリで、身が甘くて旨い!
ちなみに、ソコトラ島ではいくらでも魚が取れるので特にご馳走ではない
何だったらロブスターもホタテもカニも牡蠣もタコも獲り放題(ただ、島の人は食べつけないので、基本的に食事には出されない)
外国人のわたしはスプーンとフォークを使いますが、彼らは素手で食べるのがマナー
もちろん食べる前と後は、ボールに水を入れて手を洗います
しかし、ホントに器用に手を使うよね
「あのとき助けていただいた内○裕也です」にホント、よく似てる…
このエジプトハゲワシってやつは…
この神々しいハゲワシが、わたしたちの食事を虎視眈々と狙っている
見た目に反してエジプトハゲワシは凶暴ではないので決して襲ってはきませんが、
ただ、おこぼれをねらって常に距離を保ちつつ様子を伺っている
サラさんが残飯を投げて近くにおびき寄せてくれた
その距離1mもない至近距離
絶滅危惧種がこんな間近で見られるとは…
河原へ洗い物に行くガイドくん
彼の手にある残飯にロックオンのハゲワシたち
そして傍らにはやはりヤギ
もはや、ソコトラ島において、キャンプめしのお供はヤギとハゲワシ
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そして食後はいよいよソコトラ島最大の龍血樹群生地・ファルミン・フォレストへ向かいます
続く