
海外でレンタカーしたり車に乗る人はご存じかと思いますが、
日本に比べて道幅は広く、都市部を過ぎれば走りは快適、高速に至っては上限速度は120㎞超えもザラ
なので、その国の交通ルールに慣れてくると、
つい気が緩んで、スピード出し過ぎてしまうこともしばしば
わたしはそれで2016年10月、米国カリフォルニア州でスピード違反で捕まりました…(汗)
それが、どの国のスピード違反で捕まるよりあとあと面倒だったので、
(スミマセン、ほかの国でもスピード違反で捕まったことあります…)
今後米国レンタカーをされる方への注意喚起と警鐘を兼ねて、事の顛末を記しておきます
※内容はあくまでも2016~2017年、カリフォルニア州で体験した話です。州や地域によっても事情は異なると思います
事の起こり~スピード違反で捕まる

<当時の状況>
- レンタカー出発地:ロサンゼルス空港
- 事故発生場所:カリフォルニア州 BISHOP(ビショップ)という片田舎の町
- 事故発生時間:2016年10月某日午前
- 事故発生状況:ビショップの町を貫く片側2車線の幹線道路で、ようやく町を抜けたと思ったあたりから、ゆっくり前を走っていた車をスピード上げて追い越した瞬間、隠れていたパトカーに捕まりました
はじめは気づかずそのまま走っていたのですが、
ふとバックミラーを見ると、
赤いライトを回転させたパトカーが後ろにピタッと張り付いていて
ミラー越しに「横に寄れ」と手で合図をされたので
すべてを察して、素直に路側帯に停車しました
とはいえ、米国でのスピード違反ははじめてだったので
動揺して思わず車を出ようとしたら
「動くな!ハンドルに手を置いてじっとしてろ!」
と絵に描いたように怒鳴られ、拳銃に手をかけられようとして、
一瞬で状況を飲み込んで、運転席にすぐ引っ込みました
警官はだいぶ早口でまくし立てたので
言ってることの半分ぐらいしか分かりませんでしたが、とりあえず
- 運転免許証(国際運転免許証、日本の運転免許証)
- パスポート
- 車検証
をよこせといわれたのは分かり、素直に差し出しました
パスポートを見て日本人だと分かると、
「日本人なのか」と若干緊張感が緩むのを感じましたが、
「車の中でちょっと待ってなさい」と言われ、ドキドキしながら待っていました
しばらくして、画像の黄色い違反切符を持って
どれだけ速度オーバーしたのかと、記載内容の説明をされました

そして、今後すべきことについていろいろ説明されました
が、とにかく警官が早口だったのと、
しょせん旅行英会話レベルのわたしでは言っていることがほとんど理解できず
ポカーンとしていると
「とにかく罰金の額については今後君の住所へ連絡が行くハズ
罰金はオンライン決済できるはずだよ、わかったね?」
と言ってその場は終わりました
このときは「オンライン決済できるなんて便利だな、じゃあとは罰金払えばいいだけか」と軽く考えていました
米国でスピード違反切符を切られた場合
日本を含め、各国もまた通常スピード違反は罰金を支払って終わり
所定の口座へ銀行あるいは郵便局から振込するか
レンタカー会社の請求に上乗せされてクレジットカードで引き落としが一般的
ですが、米国はちょっと事情が異なりました
米国の場合、おまわりさんはその場では罰金の額を教えてくれません
超過速度に応じて計算されたあと、簡易裁判所から正式な通達として自宅の住所へ送られてくる仕組みになっています
なので、通達が届くまでタイムラグがあります
違反者は、その通達をもってはじめて正確な罰金額を知り
指定の簡易裁判所へ直接出向いて納めるか
遠隔地の方は公金支払いサイトでオンライン決済するかを選択します
万が一、期日までに罰金が支払われない場合、あるいは異議申し立てがある場合には
指定された期日に指定の簡易裁判所へ出廷する必要があります
要するに、法廷で「罪を認める/認めない(Guilty or Not Guilty)」を宣言あるいは弁明しなければならないのです
さすが、何事も訴訟社会のアメリカです
出廷すべき簡易裁判所は、すでに違反切符(画像赤枠内)にその住所と期日(違反があったおよそ半年後)が記されています

たいていの旅行者は、その通達を帰国してから受け取ることになるでしょう
そこが大きな問題です
メールならまだしも、国際郵便となると時間もかかり、何より紛失されるリスクが大きい
わたしはその「まさか」の不運に見舞われました
裁判所からまったく連絡が来ない
帰国後、待てど暮らせど裁判所からの通知は届かず
1か月、2か月と過ぎ、さすがに焦って来て
記載された地方裁判所に問い合わせメールをしても連絡なし
さらにカリフォルニア裁判所に問い合わせても、やっぱり一切音沙汰なし
国際電話で、しかも苦手な英語で問い合わせる勇気がなかったため
ネットで手あたり次第調べるも、詳しい情報がほとんど出てこない
手っ取り早いのは、国際弁護士に相談して代行してもらうことですが
コストを考えたら怖くてできませんでした
(今思えば、無料相談でも行ってみればよかったかも…)
期限まであと1週間で、救世主現る
そうこうするうちに
気づけば支払い期限まで残りわずか1週間
いよいよヤバいと焦っていたところに、本当に偶然、
米国で公認会計士をしているかつての語学学校時代の旧友Tさんから突然メッセージが!
内容自体はたわいない話でしたが、
これぞ天の助け!とすがる思いで相談してみると
彼はすぐに理解して、その場ですぐに裁判所へ電話で問い合わせてくれました
問い合わせに対応した方ではすぐに分からないようで
「調べてから折り返し連絡もらうことになったから、連絡来るまでちょっと待ってて」
と言われ数日経過、そして再び彼からメッセージが
すると、
「どうもね、違反切符に記された○○さん(わたし)の名前と住所を誤って登録したみたいで
なかなかシステムと照合できず、調べるのに時間かかったみたい
で、罰金額はUSD237で、スペルミスの名前は○○で登録されているから
それで支払いサイトで決済できると思うよ」
と、半年悩んだのがウソのようにあっけなく解決
そして、彼によると裁判所は人手不足で、問い合わせメールをいちいちチェックしていないらしい
ホームページにある問い合わせメールはほとんど機能していないようです
米国における罰金のオンライン決済の流れ
下記が当該の米国の公金・罰金向け支払いサイトです

税金や公共料金、違反金など公的な料金はまとめて決済できるポータルサイトのようです
まずは、「Sign Up」でアカウントを作成します
用意するものは、
- 違反切符に記載のCitation No.(引用番号)
- 名前 (←この登録をした担当者のスペルミスで入力できなかった)
- 罰金額
- クレジットカード
「LOCAL PAYMENT」をクリックし、次の画面「Make A Payment」で

- State or Territory: 切符を切られた州・地域
- Payment Entity: 違反金の支払先(この場合、指定の裁判所)
- Payment Type: Traffic Citation(違反切符)
を入力して、あとは指示に従って「Citation #(コード)」、罰金額(USD237)、支払方法を選択、カード番号を入力して終わり
あんなにヤキモキした数ヶ月は一瞬で終了しました
持つべきものは友だと心底感謝しお礼を伝えました
もしかすると、亡くなった祖父やご先祖様らが虫の知らせを彼に届けてくれたのかもしれません
とにかく、あのまま期限を過ぎていたらどうなっていたかと思うとゾッとします
(下手したらブラックリストに載って、今後米国への入国拒否も十分考えられます)
後日談
出廷期限から約3ヶ月経った後
突然、米国の裁判所から封書が届きました

封筒の消印は違反切符が切られた日から一週間後
トンチンカンな住所のせいで、散々日本国内をさまよって
それでも巡り巡って奇跡的に我が家に届いたようです
この住所で我が家にちゃんと届けてくれる、日本の郵便局の優秀さにまったく感心しました
ちなみに、通知書は下記の通り

済んでしまったことなので中身はちゃんと見ていませんが、
気になる方は適宜翻訳してください
*****
海外でレンタカーを借りられる方
安全運転はもちろんですが、なかでも米国では十分ご注意を
とくに田舎町で、町の減速制限が解除される町との境界ポイントでは
物陰で覆面が待機していることが多いです
まぁそのへんは日本の警察も同じですが
町中、スクールゾーンでは徹底して減速はマストです
まぁ米に限らず、万国共通安全運転ですね。。。
猛省してます。。。
終わり