真夏ともなると
気温50℃以上の灼熱地獄となる、エチオピアのダナキル砂漠
アフリカ大地溝帯の真上にあって、海抜なんと”マイナス”100m地帯
水平線より100m低いって、想像つきますか!?
それはともかく
気温50℃の世界はシャレにならない熱さ(←もはや“暑さ”ではない)
車外に出た瞬間、滝のように汗がブワッと噴き出して
蜃気楼のように空間が歪んだりして
日中は長時間外にはいられないのです
そんな中で、1000年以上続くと言われる
この地域の伝統産業「塩のキャラバン」
アサール湖の塩をブロック状に採掘し
ラクダの背中に大量にくくりつけて
工場のある標高2,000mのメケレの町まで
日陰のない灼熱地獄を片道2週間かけて運搬する
想像を絶するシゴトなのです
ツアー中、噂の「塩のキャラバン隊」に遭遇しました
掘り出された塩の1枚原価は約20円程度
そして北部の都市メケレで売られるときは
約10倍の価値に跳ね上がるんだとか
昔に比べ、中国資本のおかげで
ずいぶん豊かになったエチオピア
とはいえまだまだ貧困差は激しい
命を削るだけの対価が得られるので
一家を支える男子としては過酷な労働を止められないらしい
採掘のお兄さんたちもわりかし気さくで
写真撮影に気軽に応じてくれます
何10kgもの塩のブロックを運ぶ当のラクダさんは
どの国のラクダよりも無駄な贅肉搾り取られて
体脂肪率低めの超スレンダーボディ
同じラクダでも
国や気候によって肉付きも毛並みも性格も違うけれど
エチオピアのラクダは、本当に命削ってます
終わり