(公開日2026/07/21)

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「境界なく連続する1つの世界の中で、さまよい、探索し、発見する」唯一無二の体験が楽しめる、東京・麻布台ヒルズの『森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス』。
2026年7月8日より再オープンした光の彫刻空間「Light Sculpture - Flow」。今回はこれを記念して開催される特別展「宇宙の非対称性について」を中心に同ミュージアムの魅力をご紹介します。
<『森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス』に関するオフショット一覧>
とにかく作品数が多すぎて本編では漏れてしまった作品などについて、オフショットをいくつかご紹介します

まずは入口
『森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス』は地下鉄日比谷線神谷町駅から直結している東京麻布台ヒルズの地下1階にあります
入口の天井や壁に描かれた「teamLab★Borderless」の文字(作品タイトルは≪人間はカメラのように世界を見ていない≫)
入口から見るとこの文字列に見えますが、奥に進むにつれてどんどん文字が崩れて何が何だか分からない状態に……
いわゆる目の錯覚(錯視効果)を利用したトリックアートのようなユニークな作品

入口のゲート近くの壁に描かれた、チームラボボーダレスのテーマ「境界なく連続する1つの世界の中で、さまよい、探索し、発見する」
チームラボボーダレスは「地図のないミュージアム」として構成され、美術館や博物館にありがちな順路がなく、自由に館内をさまよい歩くことが推奨されています
ちなみに、館内はかなり薄暗いため、さまようどころか本気で迷子になってしまいました・汗(スタッフさんに出口まで案内してもらいました…)

いよいよ作品編
本作タイトルは ≪Infinite Crystal World≫
さまざまな色彩に変化する垂直に垂れ下がった光の点描カーテンに包まれた空間
ここではチームラボ専用ガイドアプリを使って(あるいは設置された機械を使って)、好きな構成要素(樹とか波とか)を光の空間に投げ込むことで新たな空間が創出されます
鑑賞者参加型のインタラクティブな作品です

本作タイトルは、≪追われるカラス、追うカラスも追われるカラス:境界を越えて飛ぶ / Crows are Chased and the Chasing Crows are Destined to be Chased as well: Flying Beyond Border≫
≪The Way of the Sea:虚空の宇宙 / The Way of the Sea: Cosmic Void≫とおなじ空間で体験できた気がしますが、
この空間は、四方八方から花や魚、鳥(というか八咫烏)が縦横無尽に出現しては飛び交い、とにかく浮遊感と没入感がスゴイ
まるで重力が存在しないような、何かのアトラクションに載っているようなふしぎな感覚にとらわれます
正直、三半規管がちょっとおかしくなりそうな、酔いそうな感覚でした

本作タイトルは≪反転無分別:闇の存在 / Reversible Rotation: Dark Existence≫
こちらは、≪秩序がなくともピースは成り立つ:溶け出す光 / Peace can be Realized Even without Order: Dissolving Light≫と同じ空間で披露される作品
揺れ動く霧状のミストがキャンバス代わりになって映像(作品)が投影され、圧倒的な音響とともに新感覚のアート体験ができます
個人的には、この空間に入るときの独特の甘い香りが印象的で、作品のイメージを膨らませてくれます
本ミュージアムは五感で体験することをとくに大切にしているそうです

本作タイトルは≪The Way of the Sea: Memory of Topography(地形の記憶) - Colors of Life / The Way of the Sea: Memory of Topography - Colors of Life≫
こちらは≪地形の記憶≫の空間の導入部分で鑑賞できる作品
おびただしい数の魚の大群が天井でゆらめいて、本当に海の中にいるような、ふしぎな感覚にとらわれます

本作タイトルは≪The Way of the Sea: Memory of Topography(地形の記憶) - Colors of Life / The Way of the Sea: Memory of Topography - Colors of Life≫
こちらは前出の魚群の空間を抜けたところに登場する空間
里山の緑の風景が再現され、高低差のある空間になっています(入口>出口)
また、鑑賞者の動きに影響されて稲穂が揺れたり、花びらの動きも変わります

本作タイトルは≪The Way of the Sea: Memory of Topography(地形の記憶) - Colors of Life / The Way of the Sea: Memory of Topography - Colors of Life≫
こちらも≪地形の記憶≫のつづき
本作は里山の四季の移ろいが表現されているらしく、おそらく春を表現したもの
圧倒的な花びらのじゅうたんに覆われます

本作タイトルは≪花と人、コントロールできないけれども共に生きる / Flowers and People, Cannot be Controlled but Live Together≫
極彩色の花々による圧倒的な没入空間は、チームラボの真骨頂
色彩の洪水に飲み込まれそうです

空間内では常に花が誕生し、成長し、広がっていきますが、人がそこに介在し、花にふれたり干渉することで花びらが散り枯れてゆきます
蝶なども同じで、ふれるとヒラヒラと死んでしまう
なかなか考えさせられる体験

本作タイトルは≪人々のための岩に憑依する滝 / Universe of Water Particles on a Rock where People Gather≫
チームラボといえば!のチームラボを代表する作品のひとつ
館内でもっとも広い空間に展示され、花や木、鳥などさまざまな要素と共鳴し融合したりして、また人が流れの上に立つと、水の流れやうねりが変わります
ちなみに、季節によって現れる花が異なるようで、このときは夏にちなんでひまわりが出現しました

本作タイトルは、 ≪世界はこんなにもやさしくうつくしい / What a Loving, and Beautiful World≫
≪人々のための岩に憑依する滝≫を取り囲む空間で上映される作品
天井から降り注ぐさまざまな“書”の字にふれると、その文字に内在する意味の現象が出現します
たとえば「蝶」なら、文字に触れた瞬間、文字がはじけて蝶がヒラヒラ舞い上がる、とか
いろんな文字が降り注いでくるので、ゲーム感覚で面白い

本作タイトルは前出の ≪世界はこんなにもやさしくうつくしい / What a Loving, and Beautiful World≫と同じ
お着物と作品が絶妙にマッチして一つのアート作品みたいでした

本作タイトルは、 ≪Nirvana: Fleeting Flower Shimmering Light≫
≪人々のための岩に憑依する滝≫のお隣の空間にある作品
本作は、伊藤若冲の『鳥獣花木図屏風』や『樹花鳥獣図屏風』をモチーフにした作品で、日本画っぽい色彩で花々や動物たちが描かれています
動物たちにふれると、立ち止まり、やがて花びらのように散っては消え、また生まれていた気がします

本作タイトルは ≪Black Waves: Flowing Beyond Borders≫
と思ったんですが、≪Black Waves≫が上映される空間回廊で、≪追われるカラス、追うカラスも追われるカラス:境界を越えて飛ぶ≫と≪Walk, Walk, Walk≫が混在した瞬間だったかも…
チームラボボーダレスの作品は、「ボーダレス=境界がない」という言葉通り、とくに八咫烏、蝶、花などの要素が空間から空間へ移動してます

本作タイトルは、≪境界のない群蝶 / Flutter of Butterflies Beyond Borders≫
この空間「バタフライハウス」は蝶が常に生成を繰り返す場だそうで、ここからおびただしい蝶が生まれては空間を超えて飛び立つそうです
そしてここでも人がふれると、ヒラヒラはかなく散っていきます

本作タイトルは、≪Walk, Walk, Walk≫
鳥獣戯画から抜け出てきたような愛嬌のあるウサギやカエルなどの動物たちが音楽とともに壁から壁へ歩いていきます
なかなかかわいい

さて、いよいよ光の彫刻「Light Sculpture-Flow」の期間限定開催の特別展「宇宙の非対称性について」の展示室入口
本展に合わせた新作がほとんどで、≪Tunnel into the Mirror Universe≫と≪追われるカラス、追うカラスも追われるカラス≫の2作が旧作からの再登場だったかな

本作タイトルは≪Chromatic Existence≫
当初、「光の彫刻って何だろう」と思っていたのですが、
おびただしい数の色彩ビームが折り重なることで立体感を構成し、何もない空間に、突如、立体物らしきものが浮かびあがり、ナルホド!と納得しました
想像を上回る臨場感でとにかく斬新
写真で見ると平坦ですが、実際はかなりリアルな立体に見えます
感覚として3Dホログラムに近い
そして個人的には『ロード・オブ・ザ・リング』に登場する"サウロンの目”を想像してしまいました

本作タイトルは≪色彩性秩序に宿る闇の存在 / Dark Existence within Chromatic Order≫
異世界へタイムリープしてしまいそう

本作タイトルは≪Asymmetric Cosmos≫
赤いビームの奥を見ると、うっすら十字架が
おそらくこれは壁のわずかな隙間の陰影がもたらした偶然の産物かなと思いますが、何だか、エヴァンゲリオンに登場しそうな光景でした

ちなみに、チームラボガイドアプリはこんな感じ
専用アプリを立ち上げて、作品に向かって「近くの作品を見る」ボタンを押すと、目の前の作品の解説が表示されます
通信電波が悪いと表示にタイムラグがありますが、なかなか便利

本作タイトルは≪Tunnel into the Mirror Universe≫
ちなみに、本展は、空間の中央に立って観たときにもっとも美しいよう計算されているそうです
そのせいか、割と空間の中央あるいは後方に人が偏って前に立つ人が少ない(作品にはある程度近づいてもOK)
やっぱりこうして人が前に立ってくれると作品の異世界感が際立ちますね

そして最後は、会場出口近くにある「スケッチファクトリー」
「チームラボボーダレス」の作品≪スケッチオーシャン≫で、自身が描いた魚が、ここで缶バッジ、ハンドタオル、Tシャツ、トートバッグ、ペーパークラフト、パズル、シールになるそうです
子どもたちは夢中になりそう
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あとがき
個人的にチームラボのギャラリーは、佐賀武雄温泉の御船山楽園(屋外)、千葉養老渓谷(屋外)に次いで3回目
しかし、屋内空間での展示は今回がはじめてだったので、空間と光、映像、音響、香り、ミストなどを巧みに組み合わせたこの圧倒的な没入感は本当に唯一無二だと改めて感じました
(作品のタイトルは深くて哲学的で、正直理解が難しいものも少なくないですが…)
一番印象に残ったのはやはり「光の彫刻 Light Sculpture-Flow」
色彩のビームだけであれほどくっきりと立体感を生み出せるのかとなかなか斬新で衝撃を受けました
ぜひこれは生で体験しに行っていただきたいギャラリーです
余談ですが、もし“映える”写真にこだわるなら白っぽい服装がオススメだそうです
それから、全体的に館内は薄暗いとはいえ、女性は床面が鏡のところもあるので服装(スカート)にご注意を……
おしまい
<All Photos by Mayumi>
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