(公開日2026/04/20)

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最新鋭のデジタルテクノロジーを使ったアート作品でわたしたちを魅了する世界的なアート集団チームラボ。
今回の舞台は千葉県屈指の景勝地で知られる養老渓谷。渓谷の豊かな自然とデジタルテクノロジーの融合で創り出された夜の野外アート展『チームラボ 養老渓谷』が開催されています。
悠久の大地に生まれた幻想的な極彩色の没入空間をご紹介します。
「チームラボ 養老渓谷」でのオフショット一覧>
本編記事で使わなかったオフショットや裏話をいくつかご紹介します

報道陣やメディアなどプレス向けのオープニングセレモニー
テープカットにて、左から稲垣英明・市原市副市長、高梨みちえ・千葉県副知事、チームラボ・メンバー工藤岳氏、西郡栄一・大多喜町副町長
本イベントは千葉県における夜間観光の滞在創出を目的としたもので、要するに、千葉は都心から近くどうしても日帰りしがちで宿泊をともなう滞在が少ないため、養老温泉含めてもっと千葉観光を盛り上げよう!という熱い期待が込められているそうです

今回の『チームラボ 養老渓谷』の舞台は養老渓谷の中でも「中瀬遊歩道」
養老渓谷の名所「養老の滝(粟又の滝)」方面じゃないのでご注意を
どちらかというと出世観音や朱色の観音橋寄りにあります

渓谷に入って、まず登場する作品が「悠久の今の中で連続する生と死 / Continuous Life and Death at the Now of Deep Time」
養老川をはさんで目の前に広がる大きな地層岩盤に投影された春夏秋冬のプロジェクションマッピング
ちなみに、映像は川べりまで広く投影されるため、川のほとりまで降りて鑑賞した方が方がより没入感が味わえます(ただし、柵がないので足元注意)

同様に、「悠久の今の中で連続する生と死」における「夏」を表現したひまわり

同様に、「悠久の今の中で連続する生と死」における梅あるいは椿…だとすると「冬」?
とにかく一作品目から圧倒される美しさでした

続いて登場するのは「呼応する古色の森と渓谷 / Resonating Ancient Forest and Valley」
養老川沿いにつづく草木や養老川の断崖までプロジェクションマッピングが投影され、いろいろな森に変化します
ユニークなのは、そこにいる人に映像や音が反応するため、人が多いほど変化が大きくなるそう
いわゆるインタラクティブな没入感が楽しめる作品

こちらは竹林に投影されたプロジェクションマッピング
異世界へタイムスリップしそう

養老川の地層も「呼応する古色の森と渓谷」の作品の一部
すべてがきちんと計算されて光が当てられているそうです
養老渓谷の地層は、あの地磁気逆転の地層「チバニアン」ではないですが、とはいえ元をたどれば同じ養老川沿いの地層、いずれにせよ太古の地層には変わりない
日中は何の変哲もない断崖、しかしひとたび光が加わると、とつじょ魅力的に映るのは人間もおなじ

「呼応する古色の森と渓谷」の一角に展示された作品「悠久の祈りの記憶」
小さな天然の洞穴に投影された映像で、中からお坊さんの読経のような音が鳴り響きます
実は文字が投影されて、その文字一つ一つに記録された音が折り重なって朗唱しているように聞こえるそうですが、真っ暗な中、これを一人で聴くと正直ゾクゾクします

続いてこちらは「古色の森の水の幽体 / Ethereal Body of Water in the Ancient Forest」
遊歩道沿いに設置されたスクリーンに滝の映像が投影されています
佐賀の御船山楽園でも観ましたが、実に幽玄で神秘的

ちなみに、真っ暗な道で気づかれにくいですが、作品の近くにはちゃんとタイトル標識があります
小さく隅っこにあるので素通りされがち、見逃さないように

こちらは「死生不二塊 / The Non-dual Mass of Death and Life」
養老川に横たわる倒木に映像と光が投影され、何とも幻想的……
でもちょっと遊歩道から外れたところにあるので、うっかり見逃すところでした…

続いてこちらは「物質化された時間 / The Materialization of Time」
これは老木に宿るウメノキゴケというウロコ状の地衣類の仲間で、日中はわかりにくいけれど、紫外線を照らすと光ってその存在がわかるらしい
何十年、何百年という気の遠くなるような歳月をかけて生長した地衣類は生命の軌跡でもあり「時間の物質化」だという
なるほど……(むずかしい)

こちらは、「物質化された時間」の向こう側に広がる「呼応する古色の森と渓谷」の一部
木々のシルエットがいい感じ

「物質化された時間」のすぐそばに展示された「古色の森の痕跡 / Traces of the Ancient Forest」
途中で解説ツアーの班とはぐれてしまったので、作品の詳細は不明なのですが、頭上には何らかのマテリアルでつくられたオブジェが展示されています
「古色の森と一体となって浮かんだ積層された痕跡の幽体」とのことですが、闇夜にぼんやり光る金属的な光はまさに幽体……ドキドキ

コース終盤に設置された「生生流転柱 / Pillar of Constant Flux」
風力を使って一気に起ち上げる作品で、最大高さ50メートル近くに及ぶため、風が強い日や雨の日などは展示中止に
さいわい、このときは風がおさまり鑑賞することができましたが、何ともダイナミックで斬新、かつ繊細な作品でした……(大変申し訳ないですが、お店の呼び込みに使われるあの人形を思い出してしまいました…)

コースのハイライトを飾る「自立しつつも呼応する生命 / Autonomous Resonating Life」
いわゆる卵型の球体が丘の上に並べられ、こちらもいわゆるインタラクティブな作品で、人の動きに反応して光や音が変化します
かなり巨大なものから小さなものまであって、恐竜時代の卵みたい?
とにかく、光の卵の森に迷い込んだようなふしぎな錯覚を覚えます

そして最後は「切り取られた古色の森 / Cut Out Ancient Forest」
森の空間を平面化し、切り取った空間に墨が引かれるようなふしぎな光景
引かれた線はやがて点描のように拡散していきます
吸い込まれるように向かった先は、「出口」です
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あとがき
チームラボの作品は、個人的には人生で二度目、一度目は佐賀の御船山楽園の「かみさまがすまう森」
アーティストは、その土地ごとの歴史やストーリー、背景を紐解き、独自の解釈で芸術へと昇華して、デジタルテクノロジーなどを駆使して表現するわけですが、
御船山楽園でも思ったのですが、現代アートの作品は得てしてタイトルがかっこよすぎて、頭に入ってくるようで入ってこないし、目の前の作品とタイトルの整合性がつくようでつかない
まぁそうやって自問させ、自分なりの解釈をうながすことが作者のねらいかもしれないのだけど、とりあえず難しい解釈は置いておいて、間違いないことはただひたすらに“美しい造形物”
人間、美しいものを見ると心が穏やかに、そして何か満たされる気がします
というわけで、期間限定の養老渓谷の七変化、ぜひ現地で楽しんでいただきたいです
おしまい
<All Photos by Mayumi>
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