Compathy Magazine

(公開日2017/03/10)

※Compathyサイト閉鎖に伴い、同サイトに寄稿した記事を転載したものです

 

【Compathy Magazine】命知らずな高所好きに贈る、絶叫崖っぷち「トロルの舌」への行き方
命知らずな高所好きに贈る、絶叫崖っぷち「トロルの舌」への行き方

こんにちは、Compathy MagazineライターのMayumiです。
世界の危険すぎる高所スポットとして一躍有名となったノルウェーの「トロルの舌」。今回は、そんな命知らずの高所好きさんや絶叫系好きの皆さんに贈る、「トロルの舌」への最新トレッキング情報です。

 

「トロルの舌」とは

トロルトゥンガ「トロルの舌」(ノルウェー)
トロルトゥンガ「トロルの舌」の絶景

ノルウェー南東部、ハダンゲルフィヨルド地帯にある「trolltunga(トロルトゥンガ)」。トロルトゥンガとは、ノルウェー語で「トロルの舌」という意味で、フィヨルドの断崖絶壁から突き出した岩が、ノルウェーに古くから伝わる伝説の妖精トロルの舌に似ていることからこう呼ばれています。

崖の先端は高さ約700m。周辺には防護柵もなく、「世界一命知らずな危険スポット」にも数えられるトロルトゥンガ。

2015年には初の転落死亡事故という悲劇も発生し、“命知らず”が“命取り”にならないよう、崖の上では無謀な行動は慎み、すべて自己責任の自覚をもって、絶景フィヨルドを満喫しましょう。

 

「トロルの舌」の行き方

「トロルの舌」登山口の駐車場(ノルウェー)
「トロルの舌」登山口にある有料駐車場

「トロルの舌」の拠点はオッダという湖畔の町。そこからまずは登山口のある「Skjeggedal(シェッゲダル)」まで車あるいはバスで向かいます。「トロルの舌」への往復所要時間は平均10~12時間。そのため、遅くとも朝10時までには出発するルールになっています。

オッダの宿泊施設ではシャトルバスを早朝運行しているところもあります。また、レンタカーの場合は、登山口の駐車場がそれほど広くないため、特にハイシーズンは早朝7時までには到着しておくことをおすすめします。

 

「トロルの舌」のベストシーズン

「トロルの舌」の絶景フィヨルド(ノルウェー)
「トロルの舌」の絶景フィヨルド

トロルの舌のベストシーズンは6月中旬から9月中旬。

山の上は一面紅葉し、その視線の先には、氷河をいただく断崖絶壁のフィヨルドと氷河湖の宝石箱のような絶景が広がります。

それ以降は積雪の影響で原則登山禁止。ただし、3月中旬から6月中旬はガイド付きの登山が推奨されています。

 

登山初心者や単独でも登れる?

「トロルの舌」登山道の目印(ノルウェー)
「トロルの舌」登山道の目印

トロルの舌までは片道約11㎞。急勾配の山道が続くスタート地点からの約30分がもっともきつく(旧ケーブルカーの階段による登山は現在閉鎖中)、そこを過ぎれば比較的なだらかな山道が続きます。時々アップダウンのある岩場もありますが、体力的には初級者レベルです。

また、ルートが整備されてわかりやすく、岩場に記された赤い目印の「T」マーク、もしくは石積みのケルンを見落とさなければ迷うことなく単独でも登山可能です。スマートフォンにオフラインの地図をダウンロードしてGPSを利用すればより安心です。

 

おわりに

ノルウェーでは海からアプローチするフィヨルド・クルーズが一般的。しかし、フィヨルドとほぼ同じ高さから見下ろす風景は、何にも代えがたい、全身が震える感動が味わえます。まさに「死ぬまでに一度は訪れたい」絶景です。

高所好きさんも高所恐怖症さんも、ぜひ一度「トロルの舌」で絶景フィヨルドに酔いしれてみてください。

 

執筆後記
海外一人旅はへっちゃらですが、
未だかつてひとり登山だけは体験したことがありませんでした

というのも、筋金入りの方向音痴と自覚していたから

地図は読めますが、地図がないとあっという間に道を間違えます

トロルの舌も、ある種賭けでした
登山道は整備されているとネットに書いてあったし
登山客が結構いるので安心だ、と

確かに、登山客は結構いたのですが、
女性にしては健脚な方なので、つい、次々に追い抜いてしまった……

道も整備されていましたが、
肝心の目印の赤字「T」をひとたび見失うと、あさっての方角に進むこともありました

オフライン地図上をダウンロードして行きましたが、
思いのほかGPSが現在地を捕捉してくれないので大して役に立たず
(バッテリーがもったいないので都度機内モードにしていました)。

全くひと気がなくなるとちょくちょく振り返っては
慎重に慎重にルートを進み、
迷っては軌道修正を繰り返したら
何とか無事トロルの舌までたどり着けました

膝がガクガク笑いそうになりながら、
全身が恐怖でこわばるのを感じつつ
それでも最高の絶景と風を全身で感じて、

あの感動は一生忘れられません
北欧フィヨルドの登山は心から素晴らしいです!

終わり

 

<All Photos by Mayumi>

 

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