■ スポット名:エンジェル・フォール(Angel Falls)
■ 訪問国地域:カナイマ国立公園(Canaima National Park, Venezuela) ※文中の情報は2014年10月現在のものです
<エンジェルフォール(カナイマ国立公園)の所在地>
世界最大の落差を誇るエンジェルフォールと恐竜時代から変わらないテーブルマウンテンが広がるカナイマ国立公園は1994年、世界遺産に認定されました。以来、世界中から多くのファンが詰めかけています。
ギアナ高地は人生2度目。1度目はカメラが壊れて記録が残っていないため、そのリベンジを兼ねた旅です。
ギアナ高地のあるカナイマ国立公園へは、首都カラカスから玄関口の都市プエルト・オルダスへ向かいます
まずは米国アトランタを経由して首都カラカスへ入国(でもこのときは先にコロンビアを旅していたので首都ボゴタから入国)
さらにカラカスからお隣の国内線に乗り換えて、プエルト・オルダスを目指します
(乗り継ぎも含めると、日本を出発して丸1日半~2日はかかると思います)
カラカスの国内線ロビーにはギアナ高地を取り扱う旅行代理店がいくつか入っています
ネットで現地旅行代理店との直接予約もありますが、まぁ、乗り継ぎ時間の間に空港で直接申し込んだ方が手っ取り早いです
※プエルト・オルダス空港では旅行代理店が閉まっていました(たまたまかもですが)
プエルト・オルダスからは、20人ほどの小型飛行機に乗って40分ほどでカナイマ国立公園空港に到着
2014年10月現在で、入園料は260Bs(ボリバール、公定レートでは約12,000円ですが、闇レートでは約350円!!)を空港降りるとそこはもう国立公園なので、入口で料金を支払う必要があります(現金のみ)
※2014年10月現在のレートで、闇レートはUSD1≒80Bs換算、公定レートはUSD1=2.6Bs程度、40倍も違う!
ちなみに、違法ではありますが、両替はカラカスの国際線空港でウロウロしている人から闇両替した方が、ベネズエラ国内においては賢いです、なんせ40倍……
こちらがキョロキョロ挙動不審にしていると、探さなくても向こうから近寄ってきます。
ただし、だいぶ警察の取締がきつくなってきているらしく、ご注意を ※あくまでも2014年当時の話
100~200ドルも交換すると札束がかえってきます
今回はギアナ高地1泊2日の現地ツアーに参加
カラカスの空港で偶然居合わせた日本人女性2人組とともに行動しました
カナイマ国立公園に到着後、すぐに大荷物はツアー会社に預けて、必要最低限の荷物(カメラ、着替え、水着など)だけ持って、まずは移動トラックで船着き場まで移動します
今回のツアー客は総勢20名ほど
ベネズエラの地元民から、日本人、メキシコ、フランス、ドイツ…とにかくインターナショナル
船着き場からはモーターボートに乗り換えてエンジェルフォールのあるアウヤンテプイ山麓にあるベースキャンプへ、3~4時間かけて川を遡上します
相変わらず、なかなか年季の入った頼りなげなモーターボートです
はじめての海外一人旅はここ、ギアナ高地
当時この地を訪れてまもなく、なぜか突然一眼レフ(フィルム)カメラが壊れ、涙した哀しき思い出……
まさに、6年越しのリベンジです!
憧れのテーブル・マウンテンが眼前に見えてきました
雲の向こうからテーブルマウンテンが現れた瞬間、わたしの頭の中ではラピュタの竜の巣のシーンとテーマが流れてきました
ちなみに、ギアナ高地を流れる川は赤褐色、紅茶色をしています
鉄さびみたいに見えますが、これは植物の成分タンニンが川に流れ出しているからだそう
手ですくうと透明なんですよね
ほぼ垂直に切り立った断崖と山頂が平らなテーブルマウンテン
標高は約1000mで、国立公園内には約100も存在するそうです
これらは約20億~14億年前の先カンブリア時代に堆積した岩石が、気の遠くなるような時間をかけて風雨に侵食され、刻まれた地球の歴史そのもの、自然の最高傑作です
もう感動でため息しか漏れません
ボートの遡上の都合、ツアー客はいったん降りて川の中洲を草原ハイキング
ふと道端を見ると、巨大なトカゲが!
当たり前に存在する、さすが南米…
再びボートに乗り、ベースキャンプを目指します
途中、この大きな滝に到着
ここでランチ&水遊び休憩です
水着を下に仕込んでいる人たちは、みんな滝遊びに夢中
なかなか気持ちよさそうです
わたしは水着持っていなかったので見守るのみ
ちなみに、これが提供されたツアーのランチBOX
ペロペロの食パンにレタスとチーズ、ツナがサンドされたサンドイッチ
デザートはビスケット2枚のみ
まぁ、安いツアーだし、こんなもんだよね
ギアナ高地の乾季は12月から4月、雨季は5月から11月です
10月は雨季も終わりかけなので水量が少なめで、エンジェルフォールのダイナミックさにはやや欠けるとのことでした
10月はまだ雨季なので、スカッとした青空はあまりのぞめません
とはいえ、ここは赤道直下
かなりの蒸し暑さです
川の水位が下がると、マリモのような緑の水生植物が姿を現すそうです
モフモフで、さわったら気持ちよさそう
ボートというかカヌーをモーターで走らせているので、とにかく受ける水しぶきがすごい
顔も体もびしょ濡れです
そして風をモロに受けるので、防寒具にレインウェアがあると便利
精密機械を手に持っている人は、防水性のあるカメラにするか、防水バックにマメに入れるか、せめてビニール袋等で保護しないと確実にやられます
ものすごい岩の隙間を塗って遡上します
船頭のボート操縦スキル、マジすごい
ある河岸には、なぜかヘリコプターが停まっていました
遊覧飛行用なのか、撮影クルーなのか、それとも救助用なのかは不明
出発してからおよそ4時間半
テーブルマウンテンの間から、ようやくエンジェルフォールが顔を出しました!
テーブルマウンテンの名称は「アウヤンテプイ」です
エンジェルフォールがすぐそこに近づいてきました!
なるほど、水量が少なめで、若干迫力に欠けますが、それでもすごいです!
ベースキャンプに着いたのは午後16:00過ぎ
わたしたちのツアーは一般的なハンモックで寝泊まりします
ハンモックは意外に寝心地悪くないですが、
共用シャワーやトイレ施設が昆虫、蛾が大量発生して、苦手な人は相当やばい
でもここは熱帯ジャングル、腹をくくるしかないですね
わたし以外のツアー客は2泊3日のツアー
わたしだけが1泊2日のツアーだったので、
長旅でくつろぐツアー客らを横目に、休む間もなく、エンジェルフォール目指してトレッキングスタートです
もちろん、現地ガイド同伴です
ガイドはまだ20歳ぐらいの若者で元気いっぱい
天然蔓でターザンごっこして少し遊びました
ベースキャンプからおよそ1時間のトレッキングで、ようやくエンジェル・フォールの見晴らし台(MMIRADOR SALUTO ANGEL)に到着
いよいよ人生2度目のご対面!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
落差979m、ほぼ1㎞という世界最長の滝、エンジェルフォール
あまりに長く、滝の末端が地上にたどり着く前にミスト化して、滝壺が有りません
10月は雨季の終わりかけなのでダイナミックさには欠けますが、それでも圧倒的です
エンジェルフォールのミストが集まって、滝の真下には新たな滝が生まれています
一般的にトレッキングの後はこの滝で水遊びするのが定番なのですが、わたしは水着がないため写真撮影に没頭
代わりに、ガイドくんが楽しそうに水遊びしてました
人間が入ると滝の大きさが一目瞭然ですね
通常はここで30分ほど自由時間が与えられるのですが、
わたしの場合は日が暮れる前にベースキャンプに戻らなければならなかったため、わずか15分で終了
あっという間のエンジェルフォールとの再会でした
翌朝早朝のアウヤンテプイとエンジェルフォール
雲がすごくて姿が見えない
1泊2日のわたしは、ここで日本人女性2人組とお別れ
わたしは前日入りしていた別の2泊3日ツアーの方々に便乗させてもらい、ボートで戻ります
そして帰りのボートでは
ビニール袋に入れていた一眼レフが破けていて、激しい水しぶきで浸水
まさかの2度めのカメラご臨終となりました
もはや呪われているとしか思えません
不幸中の幸いは、昨日のうちにエンジェルフォールが撮れたことですね…
ボートで戻った後は、カナイマ国立公園内の安宿で一泊
Gがたくさん出る安宿の怖ろしい一夜を明かした翌朝、小型セスナでの遊覧飛行に乗ることにしました
カナイマ国立公園で当日申し込みが可能です
確かフライト1回30分程度でUSD50か100程度だった ※2014年当時
時刻表はあってないような感じ
憧れの上空からの眺め
一眼レフが死んだので、保険で持ってきていたリコーのコンパクトデジカメで撮影(なので画質が超粗い)
相席したのは欧米系の若い夫婦と赤ちゃん、4名でのフライト
わたしはパイロットの助手席に乗せてもらえました
テーブルマウンテンが眼下に広がります!
昨日、地上から眺めたアウヤンテプイが眼下に広がります
あちこちから大小の滝が流れ落ちていますね
あのエンジェルフォールを上空から眺められて、(カメラはともかく)もう感無量
感動で震えます
機長が遊び心で突然急降下したりと
遊覧飛行はそこらのジェットコースターよりスリリングでした
まさに世界遺産、地球の至宝ですね
世界中の絶景をあちこち訪れていますが、
はるばる時間とお金と労力かけて、同じ場所をリピートしたいと思う場所は、まぁギアナ高地とウユニ塩湖、マチュピチュぐらいでしょうか
(マチュピチュもウユニ塩湖も、当時カメラの盗難に遭い写真が手元に残ってないので…)
サービス精神旺盛な機長のはからいで、エンジェルフォールスレスレまで飛んでくれました
熱帯ジャングルの中に浮かぶテーブルマウンテン
まさに、『ロストワールド』の世界ですね
アウヤンテプイの頂上
下からだと平たく見えますが、上から見るとかなりボコボコと切り立っています
次回、ギアナ高地を訪れるときは、憧れのロライマ山トレッキングにチャレンジしたいと思います!
NHK BSプレミアムの特集で俳優の桐谷健太さんがチャレンジしてたんですよねぇ
最低でも6泊7日必要なので、次回は日程調整したと思います
それよりもまずは、ベネズエラ国内の政局と治安が安定してくれないと困る……
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最後までご覧いただきありがとうございました。
終わり