旅行記概要
■ 訪問年月日:2011/09/21~2011/9/22
■ スポット名:マーブル・カテドラル(Marble Cathedral)
■ 訪問国地域:チリ、パタゴニア、ヘネラル・カレーラ湖 Lago General Carrera, Patagonia, Chile

※文中の情報は2011年9月現在のものです

 

<マーブルカテドラルの所在地>

 

日本の裏側、チリとアルゼンチンの国境に位置するブエノスアイレス湖(チリ名はヘネラル・カレーラ湖)。ここには世にも稀な美しい天然の大聖堂「マーブルカテドラル」が存在します。風雪と波によって、長い年月をかけて刻まれたマーブル模様の白亜の大理石に陽の光を反射してまばゆいばかりに輝く青の水のコントラストが、それはそれは息をのむ大絶景です。

 

マーブル・カテドラルのあるチリ側のへネラル・カレーラ湖

マーブル・カテドラルのあるチリ側のへネラル・カレーラ湖

 

パタゴニア州の南米アルゼンチンとチリの国境に横たわる巨大な湖

その湖は、同じ湖なのに、

アルゼンチン側では「ブエノスアイレス湖」
チリ側では「ヘネラル・カレーラ湖」

と国境をまたいで呼び名が変わるという実に紛らわしい湖

まだネットが未発達だった訪問当時の2011年、
当時、日本からマーブル・カテドラルに関する情報はほぼなく
取り扱っている旅行代理店ももちろん0(ゼロ)

ネットで見つけた“ブエノスアイレス湖にある”という情報だけを頼りに
とりあえずアルゼンチンへ行ったらなんとかなるか、と甘く見積もったのが運の尽き……

このときの南米旅は、
自分の旅史上No.1ぐらいの悲劇が立て続けに起こり、紆余曲折、悲喜こもごも、とにかくいろいろあったので思い出深いですが、

とりあえず、間を端折って結論からいうと、

マーブル・カテドラルはチリ側のへネラル・カレーラ湖にあります
正確には、へネラル・カレーラ湖畔の村プエルト・リオ・トランキーロにあります

アルゼンチンから入国すると時間もコストも手間もおそろしいほどかかるので
ぜひチリ側からアプローチしましょう

 

マーブル・カテドラルのあるトランキーロの町並み

マーブル・カテドラルのあるトランキーロの町並み

 

画像は湖畔の村、プエルト・リオ・ランキーロの風景

山間に囲まれ、びっくりするほど何もありません
まさかここがマーブル・カテドラルの拠点とは、いわれないと素通りするかも

特に目立った案内板や標識もなく…

民家や数軒のホテル、ちょっとしたレストランに小さな商店がある程度の実に素朴な可愛らしい村でした(2011年当時)

 

いよいよボートに乗って出発!

いよいよボートに乗って出発!

 

へネラル・カレーラ湖の湖畔にプレハブ小屋があり、そこがマーブル・カテドラルのボートツアーの受付場所

しかし、留守がちで閉まっていることが多く
また、風が強すぎたり、人数が集まらないと催行もしないようで、

このときは、運良く係の人がひとり戻ってきて、また一組のカップルと居合わせたので、3名相乗りでボートを出してもらえることになりました

ボートツアーはおおむね1時間~1時間半程度

 

ツアーは普通のモーターボート

ツアーは普通のモーターボート

 

ツアーボートはこんな感じ

この日は天気が不安定で、湖上は強風吹き荒れて

船が上下左右にバンプバンプで振動激しく、船酔いしそうでつらかった…

 

岩壁から染み出す墨汁のようなシミ

岩壁から染み出す墨汁のようなシミ

 

マーブル・カテドラルは火山活動でマグマが冷えて固まって生まれた洞窟

グレーの大理石の岩壁には、鉄の成分を含んでいるのか
墨汁をたらしたような漆黒の筋が幾重にも流れ落ちていてふしぎな光景が流れていました

そうして、ボートの発着所からおよそ20分でマーブル・カテドラルに到着します

 

マーブル・カテドラルが見えてきました!

マーブル・カテドラルが見えてきました!

 

いよいよマーブル・カテドラルとご対面!

なんだか巨大ワニが牙を食いしばっているような、ふしぎなかたちしてますね
これはまだ序の口

 

何とも言えない異次元な風景

何とも言えない異次元な風景

 

気の遠くなるような年月をかけて、波と風雪による浸食作用でこんな異次元な姿に

本来であれば、湖底まで大理石が続いているため、
晴れて陽の光が差せば水中で反射して、湖の色がターコイズブルーに輝くのですが、
あいにくの悪天候でややくすみがち…トホホ

絶景は絶景でしたが…

 

どうやったらこんな風にえぐれるのか謎

どうやったらこんな風にえぐれるのか謎

 

一体どうやったらこんな風に大理石がえぐれるのか、メカニズムが謎

海の洞窟ならまだしも、湖畔の洞窟…さすがパタゴニア

 

マッシュルームみたいな巨大一枚岩

マッシュルームみたいな巨大一枚岩

 

マッシュルームみたいな巨大一枚岩
その足元だけが、ふしぎにえぐれています

 

洞窟の天井がビスを打ったみたいなトゲトゲのかたち

洞窟の天井がビスを打ったみたいなトゲトゲのかたち

 

洞窟の天井はビスを打ったみたいな三角錐のトゲトゲで埋め尽くされてますが
その下は奥へとえぐれている

 

ボートで奥まで入ってくれるサービス

ボートで奥まで入ってくれるサービス

 

船頭さんの巧みな操縦で、天井の頭ぶつかるギリギリまで奥へと侵入してくれます
なかなかスリリング

この切り立ったマーブル模様の大理石の柱が、まるで大聖堂の柱に見えるということで付けられた名称が「マーブル・カテドラル」

ただし、現地ではマルモル(MarMol)の呼び名でも通っているみたいです

 

大理石の岩壁に草木がはびこるのも絵になる光景

大理石の岩壁に草木がはびこるのも絵になる光景

 

大理石の岩壁に草木がはびこるのもまた絵になる光景ですね

曇ってるのが非常に残念ですが……

 

まるで大理石の彫刻のよう…

まるで宮殿の彫刻のよう…

 

どうしてこうも、規則性の感じられるえぐられ方をしているのでしょう

神様が作った宮殿彫刻のようです
もはや、自然の芸術作品ですね

 

マーブル・カテドラルのハイライトの目玉

マーブル・カテドラルのハイライトの目玉

 

しばらくボートを進めると、やがてマーブル・カテドラルのハイライト、人気スポットに到着

ハート型のような、人の顔のような、目玉のような、実に神秘的な模様が現れました

 

これが見たかったんです!

これが見たかったんです!

 

海外ネットからの拾い画で
どうしてもここに訪れたいと心を鷲掴みされた絶景ポイントがこれ

いや、もうただただ感無量

ただし、晴れた状態の「青の大聖堂」を見られなかったのが悔やまれます

 

時空が歪んでるような模様

時空が歪んでるような模様

 

ムンクの「叫び」の背景のような、時空が歪んでいるような独特のマーブル模様

自然はときに、人間の想像をはるかに超えた粋でクールな傑作を作り上げます

 

穴が貫通した状態

穴が貫通した状態

 

きれいに穴が貫通しています

先ほどの目玉模様の浸食が進むとこんな風になるんでしょうね

 

あっちにもこっちにも目玉のマーブル模様が

あっちにもこっちにも目玉のマーブル模様が

 

周囲を見渡すと、案外、大なり小なり、あっちこっちに目玉模様が刻まれています

 

鳥の羽みたい

鳥の羽みたい

 

鳥の羽みたいな彫刻ですね

いや、宮殿かな

 

ギリギリのところでつながっています

ギリギリのところでつながっています

 

ギリギリのところで微妙につながっています

あともう少ししたらポキッといきそうですね

 

上陸できそうなところでは上陸させてくれました

上陸できそうなところでは上陸させてくれました

 

上陸できそうな岩場では上陸させてくれたり、接岸してくれました

水の透明度を感じたり、
間近で見てさわったマーブル模様は、何ともいえない感触でした

 

アンデス山脈をバックに

アンデス山脈をバックに

 

曇って彼方は霞んでいましたが、ここは紛れもなくパタゴニア

マーブル・カテドラルの彼方に見えるのはアンデス山脈でしょうか

 

本当に墨汁のよう…

本当に墨汁のよう…

 

この墨汁を垂らしたような黒のマーブル模様は結局謎

地層に織り込まれているというより染み出していて、中国の風景でも見かけるかも
やはり何らかの鉱物が流れ出しているのかもですね

 

ユニークなかたち

ユニークなかたち

 

短パンを広げたみたいな、ユニークなかたち……

この巨大岩の上に登れるかは不明

 

実は、サケ・マス釣りが有名なへネラル・カレーラ湖

実は、サケ・マス釣りが有名なへネラル・カレーラ湖

 

実は意外にもサケ・マス釣りが有名というへネラル・カレーラ湖

こんな透明度の高い湖でサケ・マスが泳いでいるのか…

この地を去ったあとで知らされ、実食逃しました……

 

絶妙なバランスで立っている大理石の岩

絶妙なバランスで立っている大理石の岩

 

上がそろそろ崩落しそう…

絶妙なバランスを保っている大岩

 

ゲームの世界に迷い込んだよう…

ゲームの世界に迷い込んだよう…

 

ゲームの世界に迷い込んだかのような異次元な光景

本当だったらこれが水の色を反射させて
大理石がターコイズブルー色に染まるのですが……

ここまで来て、持っていない自分の不運が悔やまれます

 

マッコウクジラが口を開けてるみたい

マッコウクジラが口を開けてるみたい

 

想像力を働かせれば、
マッコウクジラか海坊主が口をガーッと開けてるみたい…

 

この軍艦岩も目玉

この軍艦岩も目玉

 

この軍艦岩は、ボートツアーの最後のハイライト

見る角度によっては人の横顔にも見えます

ボートツアーは移動時間を含まなければ、正味50分程度
揺れるし曇ってるし船酔いするしで、満足の行く写真はほとんど撮れなかったですが、とりあえず念願のマーブル・カテドラルを拝めて感無量でした

たどり着くまでが相当苦労したので思い出深い場所ですが、
現在は情報も溢れていて行きやすいようです

「死ぬまでに行きたい世界の絶景」によくランクインするとか

ぜひ、チリ・パタゴニアへ訪れる機会があれば寄ってみてください!一見の価値はありますよ!

 

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最後までご覧いただきありがとうございました

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