【訪問場所 Visited Site】ドリナ・リバーハウス Drina River house(Kućica na Drini/ Кућица на Дрини), Bajina Bašta, Serbia
※文中の料金等は2019年6月現在のものです
クロアチアからルーマニアへ渡るまでに
セルビアを通過せねばならない
とはいえ、ただ通過するだけはもったいない
なにか爪痕を…ではなく面白いものを見ておかねば!
と生来の貧乏性ゆえ調べた結果、
最近日本人セルビア滞在経験者の間でもB級スポットとしてちょっと話題になっていた
ボスニア・ヘルツェゴヴィナとの国境近くに浮かぶ“川の中に建つ家”、通称「ドリナ・リバーハウス」を訪れてみることにしました
セルビアの田舎の雰囲気と併せてお楽しみいただけたら幸いです
所在地と位置関係 Location Map
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クロアチアからセルビアへ入国⇒ドリナ・リバーハウスへ
夜通しかけて
クロアチアのプリトヴィッツェからセルビア国境通過
国境からすぐ南下で4時間
ドリナ・リバーハウスのある国境の町バイーナ・バシュタ(Bajina Basta)へ
山道をドライブ中、
道路脇におしゃれな養蜂トラック発見
人はおらず、このまま放置している様子
この養蜂スタイル、このあともよく見かけることになりました
セルビアらしいのどかな田園風景
山を切り拓いてるんだよね
何かの視線を感じる……
と、後ろを振り向くと
なんと、巨大なモンスターのような藁積みがこちらをのぞいていました
セルビアやルーマニアの農村ではこのタイプの藁積みが一般的のようです
ポンキッキのムックみたいな、毛むくじゃらのバケモノみたいな藁人形
闇夜で見たら絶対びっくりするヤツですね
たまたま藁積みしている作業風景を見たことがあるのですが、
人の背丈を遥かに上回る高さへ器用にクワで積み上げていました
こうやって藁を乾燥させるのが東欧流なんでしょうか
観光客なんておよそ訪れなさそうなド田舎なので、
写真を撮ってるわたしをふしぎそうに眺めるセルビアの民
人形の足みたいに腰の位置に棒が2本刺さっていますね
「作業終わりましたよ」って意味なのか、
それとも、いわゆる「案山子」的な役割を担っているのか
緑に飲み込まれた廃墟
こういう建物、よく見かけます
何もない、のどかな風景が続く
たまに、道路の脇に野良ワンコが寝てるぐらいで、人ひとり通りません
かわいらしい教会を発見
日本でいえば神社のように、
どんな小さな村にも大なり小なり教会がありますね
セルビアはどちらかというとかわいらしく、こじんまりしたものが多い
もれなく、教会の向こう側からも、あの巨大な藁モンスターがこちらをのぞいている
かつてのコソボ紛争の闇は潜めて
今ではすっかりのどかな光景が広がります
4時間後、
いよいよ目的地のバイーナ・バシュタに到着
ちょうどガソリンを入れようと車を駐めると、
ガソリンスタンドの隣に、廃墟のような、ふしぎな建物が存在…
もしかするとコソボ紛争時代の負の遺産かな?
給油スタンドの向いを流れるドリナ川後方に
確かに小さく、川の中に家が建っているのが見えました
一気にテンションが上がります
あれ?
よく見ると人がいる?
望遠レンズでズームして見たら
なんと、人が上陸していました
おそらく、この家の持ち主でしょう
あの家はもともとここに住む少年たちの憩いの場として
彼らのハンドメイドで建てられ
今ではそのうちの一人が管理しているそうです
ローカルの間だけで人気だった
少年たちが作った手作りの川の家「ドリナ・リバーハウス」は
2012年、ナショナルジオグラフィックの「今月の一枚」で紹介されて以来、
世界的にも人気のスポットになったのだそうです
その後、少しずつ観光地化され、
今ではそのほとりに立派なレストランなどが建っています
ちなみに、平日にも関わらず看板の裏の駐車場は満車状態でした
レストランの向かいには民宿らしき家がありました
一応、案内板がありました
ロシア語、英語、セルビア語の3言語表記で書かれています
建てられた経緯とか、この地に伝わる伝説とか…
レストランに近づくと
テラスの下には東屋のような休憩所が整備されていました
ここはタダで下に行けるようです
東屋には先客がいました
ドリナ・リバーハウスを見ているのか、
それとも川の流れをただ眺めているのか、
ただずっとそこに座って眺めていました
東屋があるだけあり、
やはりここからの眺めがベストに近いです
本来なら早朝や夕焼けがもっともフォトジェニックだそうですが、
うっかり一番日が高い時間帯に到着してしまいました
残念……
ドリナ川は流れが穏やかに見えて、実は意外と早い
というわけで、実はカヤックとかラフティングなどのアクティビティが盛んだそうです
夏には船祭りもあるようです
レストランテラスの軒下に掲示されていたアクティビティ会社のポスター
面白そうですね
何と書いてあるのかは不明ですが
この川でとれる魚の種類なんでしょうが
釣りも楽しめるようです
ドリナ側のほとりにあるレストラン「Restoran Studenac」
もれなく観光客はここに流れていて
テラス席はほぼ満席状態でした
こんなど田舎にしては小洒落てる
しかもFreeWiFiもあるし英語表記もありました
それだけ外国人観光客も増えているって証かもしれませんね
そういえば中国人観光客も結構いました(さすがにツアーバスではなかったですが)
意外にメニューが豊富
セルビア料理からピザとかパスタ、パンケーキとか多彩だった気がします
先を急いでいたので、
レストランで食事する時間も、夕焼けまで待つ余裕もなく、
仕方なく退散
ふたたびこの藁モンスターらに見守られながら…
ルーマニアを目指しました
******
というわけで、
大変地味なネタですが
世界にはこんなところもあるんだな、と話のネタになれば幸いです
長々とご覧、ご清聴いただきありがとうございました
終わり
<All Photos by Mayumi>
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