【訪問場所 Visited Site】カンボジアシェムリアップ Siem Reap, Cambodia
※文中の料金等は2017年8月現在のものです
カンボジアの世界遺産アンコールワットから少し離れたところにある「ベンメリア」
ラピュタの世界観が味わえると噂の廃墟の都へは、
シェムリアップからタクシーだと約1時間
バイクだと約2時間近くかかるらしい(雨に降られなければもう少し早い)
シェムリアップでは現地ツアーがあちこちで出ていて、
ゲストハウスなどが主催するオリジナルツアーを利用すると格安で行けるそうですが
たまたま知り合ったトゥクトゥクドライバーのリーさんに交渉し、
1日目はアンコールワット(含、日の出観賞)&アンコールトムツアー(トゥクトゥク)US$35
2日目はベンメリア&カバスピアン&バンテアイ・スレイツアー(バイク)US$55 ←今回はここ
3日目はアンコールワット(日の出観賞)→バスターミナル送迎(トゥクトゥク) US$10
全部ひっくるめてUS$100で回ることにしました
ちなみに、「アンコールワット入場券」(3日間パス US$62)、「ベンメリア入場料」(1日券 US$5)は別途かかります
というわけで、今回はベンメリアの旅行記をご紹介します
所在地と位置関係 Location Map
クリックしたらGoogle Mapに飛びます
さらに各メジャーな遺跡との位置関係はこちら
【シェムリアップと各遺跡の位置関係:Beng Mealea Location Map】
いざ、ベンメリアへ
トゥクトゥクドライバーのリーさんと待ち合わせたのは早朝6時
リーさんは几帳面なのか、約束の時間より早く到着して待ってくれていました
時間にうるさい日本人のわたしの方がリーさんを待たせてしまう始末(汗)
しかし、朝早く出たはいいものの、
途中で猛烈なスコールにやられたり
リーさん自身、割と慎重運転なので2時間近くもかかってしまいました
そうして到着したベンメリアのチケットエリア
ここはツアーバスの待機場所でもあり、よく整備された観光トイレもあります
これがベンメリアのチケットオフィス
入場料 US$5 ※2018年当時
営業時間 6:00~17:00
年中無休
ここからさらに約1.3km離れたところに入口があります
ここでリーさんとはいったんお別れ
右に立っている係員さんに入場チケットを見せます
入口すぐそばには美しい蓮の花が咲いていました
蓮の開花時期はおおむね6月下旬から8月上旬
ギリギリ間に合った感じ
ベンメリア遺跡の入口て前に真緑の池(沼?)を発見
水草の大繁殖なんだろうけど、
どこからどこまでが池なのか境界が分からず、恐る恐る撮影
参道にあった彫像
顔面が破壊されてますね
これもカンボジア・ベトナム戦争の爪痕でしょうか
いよいよ東の回廊のゲート
4体の5頭身ナーガがお出迎え
ここのナーガはとてもキレイに残されています
ここで案内図と注意事項を確認
現在地(You’re Here)は東の回廊の入口
【注意事項】
・ドレスコード:露出の多い服装はNG
・遺跡へ触れてはいけない
・遺跡で大声を出してはいけない
・立入禁止地区への立ち入りはいけない
・遺跡内での喫煙禁止
・遺跡内で子どもにお金やあめをあげないで
・特に女性は、修行僧に触れないように
・カメラ撮影録画は、商用に限り事務局の許可が必要
とのこと
気を付けましょうね
念願だった、
この跡形もなく崩落しまくっている廃墟の光景
テンション一気に上がります
苔感、マジですごい!
ベンメリアのナーガは、比較的保存状態が良いそうです
ちなみにナーガとは、蛇神(コブラ神)の化身です
インド神話、ヒンズー教の経典に出てくる神ですね
ベンメリア自体は
11世紀末から12世紀初頭に建設されたといわれ
その歴史はアンコールワットより少し早いそうです
細長い木の根っこにガレキが巻き取られてますね
すごい
ベンメリアは、
クメール王朝のスーリヤヴァルマン2世(Suryavarman II)が
アンコールワットに先駆けて建設したのではないか、
と言われているそうです
ベンメリアの構造自体はアンコールワットによく似ているので
通称「東のアンコールワット」とも呼ばれています
とはいえ、発見されてから現在までも全く修復されず
荒廃し放題で、もはやガレキの山状態です
この原形をとどめない廃墟感が、
ラピュタファンにはたまらないんですよねぇ
ただし、ベンメリアがラピュタのモデルと噂されていることは、
ジブリ側は否定しています
とはいえ、世界観はよく似ています
降雨量も湿気もハンパないので
苔むし感もまたハンパないです
まさにグリーンワールド
一応安全と混雑回避のため、遊歩道が整備されています
これも比較的近年に整備されたとか
ところがこれが異様に狭い
中国人団体客とバッティングし
交通渋滞が起こってしまいました
キレイに切り出された石積みに苔がびっしりつき
まるで抹茶チョコレートのようで美味しそう
スコールの直後なので
苔が水を含んでよりより生き生きと鮮やかに見えます
苔好きにはたまらんですね
なお、遊歩道以外を歩くのは厳禁
崩落の危険もさることながら、ここは一応密林ジャングルなので
足元に毒蛇なんかもいるそうです
仏教彫刻のレリーフ
この失われた都の雰囲気がまた、儚い王朝を物語っているようで美しいですね
ベンメリアはアンコールワットと違って密林ジャングルの中にあります
もともとベンメリアは人が近づかないマイナーな遺跡でしたが、
日本人だけが「ラピュタだ!」と騒ぐため
その人気にあやかって、今や中国人団体まで押し寄せるメジャースポット入り
これ、かなり巨大なんですよ
遺跡の中庭に到着
このあたりはまだ形が壊れていませんね
中庭を貫く十字の回廊
とにかくベンメリアはアンコールワットに比べて荒廃がヒドイ
これまで発掘調査も研究も全く進まず
全容解明にはほど遠いそうです
中庭には池、というか大きな水たまりがありました
ボウフラが湧いてそうですが、意外とそうでもなかった気が
この朽ちた感じ、いいですねぇ
比較的きれいに残っている方です
補助材を当てられて
かろうじて崩落を免れているアーチ型の石門
地震が来たら一巻の終わりですね
いったん中庭を出ると、今度は回廊に沿って出口へ向かいます
この回廊沿いの崩落っぷりがまた素晴らしい
珍しく保存状態の良いレリーフ発見
カンボジアの彫刻は
肉感的で色気があって躍動感あって
他の仏教彫刻よりも好きですね
埋もれたナーガ像
ナーガが多いのは、やはり密林という土地柄、
蛇に接触する機会が多いからでしょうか
木々に飲み込まれる遺跡たち
ロボット兵とキツネリスが出てきて欲しい
近づけなかったですが、
壁には美しい彫刻が残されていました
ここに来た人は
絶対抹茶チョコレート食べたくなると思います
うっかりしてて、
遺跡の上に覆いかぶさっている肝心の木を撮り忘れました(汗)
しまった~
この周辺は、観光客も少なく、中国人団体客にも遭遇せず
静寂に包まれていました
始終、ラピュタのBGMが頭に流れ
ずっと眺めていたい、美しいスポットでした
*****
というわけで、すっかりラピュタワールドを満喫しました
これでまた一つ、
日本人がラピュタっぽいと評するスポットを制覇することができました
・マチュピチュ(ペルー)
・シギリヤロック(スリランカ)
・パロネラパーク(オーストラリア)
・ギアナ高地(ベネズエラ)
あと訪れていないのは、ジブリ公認の「ウェールズ地方(イギリス)」
こちらもいつか制覇してみたいです
というわけで最後までご覧いただきありがとうございました
<All Photos by Mayumi>
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