【訪問場所 Visited Site】山形蔵王樹氷原 Zao Snow Monsters, Zao hot springs, Yamagata, Japan
※文中の料金等は2018年2月現在のものです
ここでもしっかり選ばれている
日本が誇る絶景の一つ・樹氷、通称「スノーモンスター」
一定の条件下でないと成長しない樹氷
ここまで大規模で巨大な樹氷は世界でも稀なようで
是非死ぬまでに一度は見てみたいと思っていた絶景の一つ
というわけで
スキーもスノボもしないけど蔵王行っちゃうか!
どうせ行くならより大きな樹氷が見られるという山形蔵王へ!!
的な軽いノリで東北へ向かいました
所在地マップ Location MAP
- 〒990-2301 山形市蔵王温泉708-1(蔵王温泉協会)
- 023-694-9328
- 蔵王温泉公式サイト:http://www.zao-spa.or.jp/ / Englishは→【HERE】
- 蔵王の樹氷公式サイト:http://www.kankou.yamagata.yamagata.jp/zao/jyuhyo/
蔵王温泉へのアクセス How To Get
- 仙台市内から山形自動車道を利用した場合、約1時間20分
- 山形市内から県道53号を利用した場合は、約35分
- 山形駅からのバスは6:50始発、20:00最終で1時間1本。詳しくは公式サイト【アクセス】をご参照ください
【通常】蔵王ロープウェイ営業時間と運賃 Regular Basic Information
- 山麓線(蔵王山麓駅⇔樹氷高原駅)8:30~17:00(変更の可能性あり) 所要約7分
┗ 大人 片道800円/往復1500円 子ども 片道400円/往復800円 - 山頂線(樹氷高原駅⇔地蔵山頂駅)8:45~16:45(変更の可能性あり) 所要約10分
┗ 大人 片道1500円/往復2600円 子ども 片道800円/往復1300円
【夜間ライトアップ】蔵王ロープウェイ営業時間と運賃 Basic Information
- 開催期間:2017/12/23~2018/3/4(限定53日間)
- 開催場所:地蔵山頂駅
- 営業時間:17:00~21:00(上りは19:50が最終)
- 運賃:大人 2600円/子ども 1300円
【冬季限定】ナイトクルーザーで行く『樹氷幻想回廊』ツアー
- 開催期間:2017/12/23~2018/3/4(限定53日間)
- ツアー出発時間:17:00、18:00、19:00、20:00(集合場所:蔵王山麓駅前)
- ツアー催行人数:最大36名@便
- ツアー料金:大人 3,800円/子ども 3,100円
- ツアー内容:蔵王山麓駅⇔(ロープウェー7分)⇔樹氷高原駅⇔(雪上車クルーザー30分)⇔「山頂線4号支柱 上部」折返し⇔樹氷高原駅着(ロープウェー7分)⇔蔵王山麓駅着 全体所要約60分
日本カモシカに遭遇
まずは「宮城蔵王キツネ村」により
モフモフキツネをすこぶる堪能した後
Yahoo!カーナビの示すルートで
国道113号から西周りの下道で向かうと
雪道慣れていない自分にとっては
発狂しそうなほどの狭い山道や
ツルッと行きそうなアイスバーンの道があったりで
恐怖と闘いながらのノロノロ運転
するとあともう少しで蔵王温泉スキー場だ!
というところで、
前の車がノロノロ運転で何かを撮っている
ふと右の雪山の斜面を見ると
野生のニホンカモシカがお出迎え!

生でニホンカモシカ見るのがはじめてだったので
静かに興奮
狭い道だったけどウィンカー出して停車し
はじめは車内から探り探り撮影していたものの
カモシカ、まったく逃げる気配がない
というわけで、
カメラ持って車外に出て近づいてみた
すると逃げるどころか
こちらを伺うように近づくカモシカ!
おまえ、ホントに野生か??まさか着ぐるみか?

次第に後続の車が1台2台とやってきて
みなカモシカに気づいて撮り始めたので
邪魔な先頭車両のわたしは早々に退散
いや~貴重な経験でした
いよいよ蔵王温泉ロープウェイに到着
というわけでようやくお目当ての蔵王温泉スキー場到着
本日は樹氷観賞が目的なので
蔵王温泉に3つあるロープウェイのうち
「蔵王温泉ロープウェイ山麓線」に行かなければならない
初心者にはだいぶ紛らわしいこの並び

蔵王温泉ロープウェイ駅前の駐車場は
この日無料だった
なんて良心的♪
しかし蔵王キツネ村でキツネ愛でるのに時間かけすぎて
肝心の蔵王到着が15時回ってしまったという大失態
この日午前は快晴だったのに
蔵王着いたらどんよりお天気
というか粉雪降ってくるし
とりあえず急いで山麓駅に向かう

地蔵山頂駅まで往復2600円
スキーもスノボもしないのに
シロウトが山頂まで行けるのは実にありがたい
しかし、スキーヤーやスノーボーダーたちからすれば
「おまえ何しに蔵王まで来てるわけ?」
という冷たい視線が肌に刺さる
それはともかく
ロープウェーに乗り込む

トップバッターで乗り込んだので
絶好のポジションゲット
スゴイ!
天然のクリスマスツリーを眺めているよう

何だか
東山魁夷先生の日本画の世界にいるような
透明感のある景色を目の当たりにして
思わず見とれてしまった
ロープウェーの窓ガラス越しに撮っても
この美しさ

左を見ると頂(いただき)がある
五郎岳?
何だろう

樹氷高原駅に到着
所要約7分
標高1331m
「樹氷高原駅」って言うから
ここで樹氷が見られると
シロウトは思ってしまうよね
ネーミングが紛らわしいと思うのはわたしだけ?

山頂線乗り場へ移動
さすがに午後15時を回っているので
スキーヤーもスノーボーダーも少ない
ついでに中国人らしき観光客も
思ったよりも少ない
欧米のスキーヤーがちらほら

山頂線のロープウェーから
いよいよテレビなどで見たことのある
迫力のある樹氷=スノーモンスターが見えてきた!
テンション上がってきた!

ロープウェーは所要約10分
標高1661m
一気に300mも上昇したら、そりゃ寒いわけだ
肌に刺さるように寒い
本来寒いのが大の苦手なわたし
罰ゲーム的な過酷さだけれど
それもひとえに絶景のため

駅を降りてすぐ
「開運の鐘」なるものがあった
雪に埋もれて開運も何もないけど
とりあえずお約束で鳴らしてみた
いい音が辺りに響いた

左に行くと樹氷原コース
右へ行くと地蔵尊コース

右へ行ってみた
お地蔵様がすっかり雪に埋もれてらっしゃる
本来、身の丈236cmはあるという大きなお地蔵様も
雪を前にして為す術なし
外国人の方々が代わる代わる記念撮影しているけど
ありがたいお地蔵さまって分かってるのかな・・・

ちなみに
御本体は外にあるけれど
お賽銭箱は駅構内にある
蔵王地蔵尊は江戸中期に建てられたもので
建立後に遭難者が減ったことから
「災難除け地蔵」として親しまれているとか
毎年雪に埋もれて地蔵様も御苦労が絶えないですね

気温は氷点下マイナス10.9℃!
まだ日が暮れてない時点でこの気温
恐ろしい雪山

いよいよ念願のスノーモンスターにご対面
いや、
というか、
ホワイトアウト状態で
背景とスノーモンスターが同化して
よく分からん!

一瞬だけ麓の方で空が開けた
それを目掛けて
スキーヤーやスノーボーダーは駆け抜けていく

何だかよく分からんけど
確かにこれ、暗がりで見たら悲鳴上げそう

これ、
軽く1.5mぐらいありますから・・・

アップで撮ってみた
雪の結晶が非常に美しい
脆くて繊細ではかなそうに見えて
案外頑丈で固い
美人でおとなしそうだけど実は強情でわがままみたいな感じ

ホワイトアウト状態で
道を示す標識すら分かりにくいほどなのに
恐れを知らないスキーヤーもスノーボーダーも
老いも若きも次々に滑り降りていく
その度胸と勇気に敬意を表する
海外一人旅はまったくケロリンパでも
この状態で滑ることの方がわたしにとって恐怖

ウルトラマンに出てくる怪獣たちの群れのよう

大きな人にしか見えない

雪の女王に雪に変えられてしまった人間たちの
死者の森のよう
美しすぎて逆に怖い、というか不気味になってきた
空が晴れていたらもっときれいなんだろうなぁと
それだけが悔やまれる

あまりの寒さと視界不良で
耐えきれず駅に戻った
すると「恋人の聖地」なるもの発見
一人で入っていいものか?
ドキドキ

っていうか、
恋人たちどころかほぼ誰もいない
っていうか、
それ以上に何も見えないんですが・・・
本来ならスノーモンスターの樹氷原が広がっているハズなのに・・・
トホホ

ライトアップまであと30分程度
「レストラン山頂」に入って待機
無料WiFiもあるし何よりあったかいし
トイレも無料水もあるからありがたい
電源ないのだけ、惜しい
(雪山ではカメラのバッテリーが消耗激しすぎて致命的)

今回の蔵王訪問
完全に来る時間帯誤った、と
せめてもの慰めにと飾ってあったパネルの樹氷
撮らせてもらった
これはこれで切ない・・・

17時頃、
ようやくライトアップ開始
地蔵山頂駅周辺のわずかなエリアのみライトアップされる
待っていた観光客は皆ワラワラと外に出て記念撮影

こうしてライトアップされると
くっきりと樹氷のかたちが見えて
その大きさとダイナミックさに驚かされる
しかし、寒い

たくさん撮りたいけれど
寒さで手がかじかむ
何より、SONYのα7Rは雪山に弱いのです
バッテリーの消耗ハンパない
まだ50%以上残っているのに
バッテリーシャットダウン・・・

モバイルバッテリー装着しながら
復活させる
自然の造形は
人間には真似できないほど創造的でスゴイ

ライトアップされているエリアはこんな感じ
地蔵山頂駅前のほんのわずかのエリア
15分も撮ったら満足して
とりあえず下界に戻りました

今回は冬季だけ開催される
ナイトクルージング『樹氷幻想回廊』ツアーに参加予定
結構人気で早い時間は埋まっていたので
仙台までの帰路が怖かったけど
仕方なく19時の回に参加予約
19時スタートまで蔵王山麓駅1階にある無料待機所で
夕飯食べたりしてのんびり待機
15分前に蔵王山麓駅に戻り
お金をはらってチケットと引き換え
ロープウェーと雪上車代込で大人3,800円
所要60分のツアーだと思うと
決して安くはない

満員御礼の19時の回
36人のうち12人は団体様
あとはわたしのように個人申込
外国人の方も数名いらっしゃいました
簡単なガイダンスを受けて
樹氷高原駅へ移動します

樹氷高原駅から山頂線に向かうまでの通路
イルミネーションで彩られています
クリスマスみたい

いよいよ雪上車(クルーザー)に搭乗
1台18名ほど乗車します
雪上車は通常除雪作業車であり
ドイツ製のかなり高性能で頑丈なものを使用しているとか
しかし、
辺りは吹雪いていきました
ヤな予感

雪上車に乗っている時間はおよそ30分
しかしその間
辺りは真っ暗なうえ、
ホワイトアウト状態で何も見えない
乗ってる最中なにも楽しくない
そして15分後到着したライトアップポイントがこちら

元々のルールなのか天候不良のせいなのか
我々に与えられた撮影時間はわずか5分!
5分じゃ三脚も立てられないと
仕方なくこの薄暗い中で三脚なしで撮影
ブレる・・・
そして、こう言っては身もふたもないが
期待していたほど
スノーモンスターがダイナミックじゃない

確かに妖しく美しい
けど
苦労してここまで来た甲斐があるほど
美しいライトアップかというと
疑問が残る
なんたってたった5分だし
開放エリアは半径50m程度だし

一緒に乗っていた外国人らも
「え・・・これだけ?」とつぶやいているのを聞き逃さなかった
これで3,800円はちょっと痛い

これなら正直、
地蔵山頂駅のライトアップだけでも十分な気がしました
もうちょっとライティング
工夫が欲しかった
世界的照明デザイナーの石井幹子先生のお力を借りるとか・・・

というわけで、
個人的には少々不満が残った蔵王樹氷観賞の旅
今度は真っ青な空をバックにした樹氷を見るべく
またいつかリベンジします