【訪問場所 Visited Site】定峰峠 Sadamine Pass, East Chichibu village, Saitama pref, Japan
※文中の料金等は2018年12月現在のものです
Twitterで偶然知ったのは12月24日頃
たまたまタイムラインで流れてきた
おそろしくバズっているツィートの画像を見てびっくり
なんと、埼玉の秩父の方に、
作者未詳でいつから描かれているかわからない
謎のジブリ苔アートがあると!
しかもトトロもいてシシ神もいてロボット兵もいる!
そのクオリティがスゴイ!
まさにジブリワールド!
これはジブリファンとしては看過できないとさっそく車を走らせ訪れてみました!
所在地マップ Location Map
東秩父村と秩父市の間の定峰(さだみね)峠にあります
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苔アートポイント
- 白石車庫から橋を渡り、約400mほど進むと1つ目のキキ&ジジに遭遇
- 以降、約500mに渡ってキャラクターが描かれています
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いざ、定峰峠へ
定峰峠は埼玉県道11号線上に位置します
車の場合は、
カーナビ設定は「定峰峠」あるいは「定峰峠の鬼うどん」で
まぁ、個人的には鬼うどんの方がピンポイントで確実
この橋を渡った先です
バスで来る場合は
東武東上線小川町駅あるいは寄居駅からイーグルバスに乗り
終点「白石車庫」を目指します
東秩父って「和紙の里」なんだ
そんな事も知らなかった…
何がきっかけになって地域おこしになるかわからないですねぇ…
山々に囲まれた奥秩父だけに
この辺りは実はトレッキングの宝庫
ここからは大霧山・定峰峠コースが楽しめるようです
年末の平日だったからか、さすがに誰もいなかったけどね
★参考:東武沿線お出かけ情報「大霧山・定峰峠コース」
白石車庫にあった風情ある赤い小さなポスト
あぁ、田舎って感じ
(というかうちの近所にもある・汗)
こんなところまで郵便物を回収しに来る郵便屋さんスゴイ
さて、いよいよ定峰峠に向かいますよ~
これが「頭文字D(イニシャルD)」の走り屋の聖地「定峰峠」
確かに狭くてカーブが多くて危険な峠
というか、
正直、漫画読んだこと無くてスミマセン(汗)
幼少期は少女漫画に没頭していたので…
とはいえ、さすがにタイトルぐらいは知っている
なるほど単車(バイク)が多い
と思っていたら
白石車庫からほんの300m過ぎた辺りから
突然キキが現れた!
これか!
あまりに唐突で1度スルーしてしまった
車を安全なところに駐め引き返してきた
丁寧に削ってるなぁ
でも、キキのリボンと髪の毛の表現は難しかったのかな?
キキが描かれたところから
わずか100mも行かないぐらいのところに
今度はシシ神現る!
言わずと知れた「もののけ姫」のシシ神
かなりの大作で
高さ2m以上、横幅3mぐらいあったと思う
この表現力、圧倒されるね
近づいてみた
あんな高いところまで丁寧に削ってる
身長高い人だったのかな
ここの塀にはびこる苔はかなり根がしっかり張っていて、何より硬い
よくある湿った苔とはわけが違う
こんな硬い苔をキャンバスにして
よくこんなにうまく輪郭とか背景削れたなぁと感服
シシ神からカーブを曲がり
100mも進むとドライブインに到着
正確にはかつてのドライブインで
今は「定峰峠の鬼うどん」といううどん屋さんしかない
そしてここぐらいしか駐車場ないので
ここに車を駐めさせてもらって歩くのがベスト
たまに路側帯が広いところもあるけれど
たいてい先客がいるので確保が難しい
鬼うどんはあとに立ち寄るとして、次々
鬼うどんの場所から峠を回り込むこと約100m
ネットで見かけたトトロらが見えてきた!
あれ?なんか横に余計な落書きもあるけれども…こういう人の神経がわからん
いいですねぇ、雰囲気出てる
トトロワールドですね
よく見ると
近くにこだまもいるよ!
反射板の下に小さなこだまが…
コラ、だれがアンパンマン描いた!
アンパンマンに罪はないけど
案外うまいけど
ちょっといただけないなー
まっくろくろすけの集団がいた
ちびトトロもいる
芸が細かいなぁ
そして今度は八百万の神様たち
「千と千尋の神隠し」エリアです
ヒヨコの神様・オオトリ様と
春日大社の神様・春日様
オオトリ様は若干バランス崩れているけど
春日様は仕事丁寧だなぁ、似てる
そして少し離れたカオナシ
カオナシは描きやすそうだよね
しばらく離れたところに今度は「天空の城ラピュタ」のロボット兵
あるいは天空庭園に一台残された園丁ロボットか
足元の花が哀愁をそそる…
ラピュタファンにとってはこの画が一番うれしい
年末の平日にもかかわらず
Twitterの拡散効果と
フジテレビの朝の情報番組「めざましテレビ」効果で
思った以上に観光客が集まっていた
もう休みに入ったであろうお子様連れの家族や学生さんが多い印象
バイカーもサイクリストも車も、皆立ち止まって撮影していた
なので車もバイクもかなりゆっくり走らないと危険
ある車なんて通り過ぎたと思ったらイキナリバックして車内から撮影してた、チョー危険運転
で、
ひとしきり撮影を楽しんだあとは
再び定峰峠の鬼うどんに戻ってきた
16時まで営業
でも麺が売切れ次第閉店というスタイル
このときすでに15時過ぎていて開いていたので運が良かったらしい
土日祝日は走り屋さんやサイクリストさんらで混むらしい
名物は「きんぴら辛味うどん」
「何がおすすめですか?」とおかみさんに尋ねたら
「ここを訪れるお客さんのほぼ9割がこのきんぴら辛味うどんなんですよ」
ということだったので
迷うことなくきんぴら辛味うどんをチョイス
1200円で安くはないけど食後のコーヒー付き
会計のところにあった
鬼に抱かれる、まさに「鬼」夫婦
鬼のように仲睦まじいなぁ
外観も味があるけど
インテリアも味がある昭和レトロなこの雰囲気
演歌のポスターが多いけどファンなのかな
店内には店主が集めたビンテージもののカメラや
車やバイクの模型がショーケースに陳列されている
鬼の面はわかるけれど
なぜ将棋の駒?
ちなみに、何でそもそも“鬼”なのかと尋ねたら
30年以上前、まだここが定峰ロッジだったとき
一度、ガラの悪い走り屋さんたちの影響でロッジが廃業し
うどんだけでやり直した時
定峰のうどんが評判を呼んで
いつのまにか北関東うどん協会の“横綱”に認定されるまでになり
いつまでも定峰のうどんでは味気ないので
その協会の会長さんが「鬼うどん」はどうかと
命名してくれたんだそう
なので
「鬼」ほどうどんのコシがあるとか
「鬼」にまつわる伝説が実はこの地に眠っているとか
そういうことではないらしい
最近ではテレビの取材も多く
NHK「鶴瓶の家族に乾杯」で鶴瓶師匠が取材に来たり
フジテレビ「めざましテレビ」が取材に来たり
テレビ埼玉も来ているんですね
東秩父にこんな話題のうどん屋さんがあるなんて
同じ埼玉県民なのに知らなかった~
2004年に定峰峠の鬼うどんが登場した「頭文字D」の単行本が発刊されて以来、
作者のしげの秀一氏をはじめ
多くの走り屋のファンが詰めかけ
オフ会など開かれているらしい
店主が写真好きなので
来店客をずっと撮ってアルバムにしているそうだ
座敷の端っこにアルバムコーナーがあるので見せてもらった
みんないい車に乗ってますねぇ
これが噂の
鬼うどんが登場したという「頭文字D」22巻
見せてもらった
ほんとだ、147ページに登場している
すごい!
たまたま入ったお手洗い
もともと和式だったのを改装して洋式にした感じですが
扉だけ何故かちょっと乙女なメルヘンチック
テーブルの上
さりげなく置かれた青竹が涼やか
メニュー冒頭に描かれたIntroduction
ここでいう「鬼」はやはり店主夫妻のことなんですね
シンプルなつけめんもある(1200円)
鴨すき鍋も名物らしい
複数で来ていたら、食べてみたかったな
メニューの最後の方には寄せ書きを書き込めるページが有り
多くのファンが愛のあるメッセージをしたためていた
愛されてますねぇ
そりゃ、30年以上も続く名店ですもんね
きんぴら辛味うどんの温かいのを選択してしまったからか
オーダーして20分ほどかかり
ようやく鬼うどんが運ばれてきた!
結構ボリューミィ
そしてごぼうと人参のキンピラがピリ辛なのに
柚子の薬味が乗っかった大根おろしと
ダシがきいた甘めの醤油ベースのスープが程よくバランスを保ち
旨し
ただ煮込まれたからか、鬼のようなコシは感じられず
気持ちやわらかめ
色んな人が「コシが有る麺」とコメントしていたので
「アレ?」という感じでした
ぶっかけの冷だったらコシあったのかな
いやでも、これはこれでとっても美味しかったです
ハマる人が続出するのが分かりますよ
食後にいただいたセットのコーヒー
ここは飲用の水にも定評があり
確かに東秩父村の麓では湧き水場があったので
美味しい湧き水があるんでしょうね
お会計の際に
ご厚意で名刺と鬼ステッカーを一枚もらいました!
今ではオリジナルのステッカーを
希望に応じて無料で一人1枚、差し上げているそうです
店主夫妻はお話し好きでとても人当たりよくいい感じでした
ありがとうございました~
わたしが訪れた午後14時頃は
さすがに日が傾いていて陰が多く撮影には不向き
なので順光で撮りたかったら
やっぱり午前中か午後早くが良いと思います
ただ気になるのは
有名になればなるほど、心無い落書きが増えていること
ここは公道なので塀も公共物だと考えると
ジブリ苔アートが役場から依頼されたものでない限り
これだけ特別視するのはお門違いなのですが
とはいえこれだけ多くの人がこれを見に詰めかけるような一大スポットになったので
訪れた人の期待を裏切るような
心無い無意味な自己アピールの落書きはいかがなものかと感じます
いつまでこれが維持されるのかは分かりませんが
せっかく誰かが時間をかけて丹精込めて作ってくれた苔アート
ぜひ東秩父の大事な観光スポットとしてこれからも保存してほしいですねぇ
終わり