【訪問場所 Visited Site】安国寺 兵庫県豊岡市但東町 Ankokuji temple, Tanto-cho, Toyooka-shi(city), Hyogo pref,Japan
※文中の料金等は2017年11月現在のものです
日本が世界に誇る「紅葉」
日本にいると当たり前ですが
世界的に見ると、これほど色彩豊かで情緒あふれる紅葉は日本だけだと思っています
なのでできる限り、国内の紅葉の名所は訪れたいと思っています
そんなわけで、
今回は最近話題の兵庫但馬のドウダンツツジの禅寺「安国寺」を訪ねました
所在地 Location Map
いざ、但馬安国寺へ
さいたまからVIPライナーの夜行を使って
まずは神戸三宮へ
さいたま新都心20:55発
神戸三宮8:20着
VIPライナーで所要約11時間
運よく「間際割」空いてて仰天の3,100円!
激安すぎて笑ってしまう

4列シートでしたが、
席幅も足回りも広く余裕の120度リクライニング
無料WiFi
無料モニター(種類は限られるが映画視聴可)
充電用USBチャージ
隣席との仕切りカーテン
ブランケットと枕は補充OK
お手洗いだけは
海老名SAと浜名湖SA、草津SAで休憩タイム
それでも車内案内せず行きたい人だけひっそり行く
LCC以上の快適性と充実に驚いた
タイの長距離バスも安くて快適だったけど
それ以上かそれに匹敵する快適性
最近事故が多発するので2名体制で安全性も確保し
日本の長距離バスの進化を実感したひととき

早朝8時20分、三宮に到着
行き交うビジネスマン・学生・OLの間を縫って
レンタカーショップへまずは直行
今回は残念ながら軽自動車が無く、しぶしぶコンパクトカーをレンタル
レンタカーは基本、小回りが利いて燃費の良い軽自動車を借りることにしています
(海外では一番小さいタイプ)
本日の相棒はホンダのフィット
フィットは初乗りです

三宮から但馬安国寺まで
行きはのんびり一般道で約139km
途中六甲辺りで有料道路利用するも
3時間運転…しんどい(寝不足だし)
ちなみにレンタカーでは
日本ではYahoo!カーナビ
海外ではMaps.meのアプリを使っています
どちらも無料で高機能
マップ更新も早い
神アプリなのでオススメ

三宮から北上し
途中、京都福知山方面通過して
六甲近くは濃霧襲来
視界ふさがれ恐怖のドライブののち
ナビの通り、3時間ちょっとでなんとか到着
安国寺の看板
とっても控えめで見落としがち

離れたところにツアーバスが数台停車
しかし思ったほど駐車場は混んでいない
さすが紅葉シーズンとはいえ平日
寺に一番近い第一駐車場に誘導されました

第一駐車場向かいの神社の紅葉
この時点で紅葉素晴らしい
期待が高まります

看板はなぜか控えめ

第一駐車場から徒歩3分ぐらい
入口到着
- 拝観料は300円(チケット提示で再入場可←良心的!)
- 拝観時間は8:00~19:00(受付は18:30終了)
- ライトアップは日が暮れたら(大体5時ごろ)
- 公式サイト⇒【コチラ】

思ったよりも小さい禅寺
左奥の人が集まっているところが
ドウダンツツジが見える座敷前
中央の階段が真新しいね!

境内のドウダンツツジ
ここまで赤いと火事に見える

人垣の向こうがお目当てのドウダンツツジの庭
お座敷の中はずっとこんな調子で人垣が絶えません

安国寺の興りは鎌倉後期
足利尊氏公の菩提を弔い、夢窓疎石国師が開山した由緒正しき臨済宗派の禅寺
日本史の教科書で聞いたことあるワード勢ぞろい
しかし、度重なる火災に見舞われ
現在のお堂は明治37年(1904年)再建のものとのことです

撮影前に、まずは達磨様にご礼拝がマナー
ちなみに三脚・一脚利用は今年からNGだそう

キターッ!
これが、ネットで見たとおりの風景!
ただ想像してたよりも赤みが弱かった
どうやら今年は例年より赤みが弱いとのことでした(と常連さんが言ってた)
これはお堂の外から撮影した風景
スタッフの方が
座敷内外撮影のために根気よく交通整理をしてくれます

お座敷にはフォトギャラリーが
その中でもっとも有名で美しい一枚
タイトル「古刹秋宵」(真田義永氏/但馬ネイチャーフォトクラブ)
プロの写真家かと思ったら和尚(住職)でした
実にいい写真です

紅蓮の炎のようなドウダンツツジをバックに
順番待ちで記念撮影
ご夫婦、カップル、友達同士、お子様連れファミリー
キャッキャウフフと皆楽しそう
我先にと無秩序混乱来たしそうな場を
言葉巧みに交通整理するスタッフのおじちゃんが実に頼もしい
真っ昼間ですが
ドウダンツツジに焦点絞ると
人物がうまい具合にシルエットになる
真ん中の灯篭もいい感じ

お座敷の上では
織田軍の鉄砲三段撃ちさながらに
隊列作って一列ずつ前に出る
10分おきぐらいに
誰もいない風景撮影→一列目前へ→人物入って記念撮影→誰もいない風景撮影→二列目前へ…
を繰り返す
スマホ撮影メインの方は
自分たち撮れたら割と素直に前に進みますが
ごっつい一眼デジ構えて
気合十分のカメラ小僧ら(←わたし含む)は
ベストポジション、ベストショット確保できるまで数列見送る
この光量で三脚使えないのキビシイ

交通整理のおじさまは
撮影係も進んでお勤めになる
ユーモアのあるトークで笑顔作らせるのも上手
関西人の魂を見た

赤ちゃん・お子様がいるファミリー撮影は
割と優先的
赤ちゃんご機嫌がいいうちに撮影しないとね

今さらですが
ドウダンツツジは漢字で書くと「灯台躑躅」
別名「満天星」
和の風情が漂いますねぇ
安国寺のドウダンツツジは
樹齢100年以上
四方に10メートルも広がる立派なツツジ
座敷の柱が額縁のようになって
天然のリアル絵画になります

座敷から縁側に出たところ
実際の色はもう少し赤みが落ち着いた感じかな
(夕景フィルターを使うと極端に赤くなる)

座敷を出た縁側の様子
縁側右手が出口

出口側の壁に
アナログ版Twitter・和尚のつぶやきが
面白い

住職のありがたいお言葉
達筆ですね

こりずにまた一周して戻ってきました
何度見てもため息漏れる
これで(個人的に)昼の部は一旦終了
夕方のライトアップまで時間つぶします

帰りがけ
お寺の前にあった特産品売り場テントに立ち寄る
とりあえずオススメされた
安国寺おせんべい(和尚と猫の絵柄入り500円)と安国寺アンパン(150円)を購入
アンパンにはおみくじが付いていて
「あんぱん」→「あんこ」に
「おみくじ」→「くじ」がついて・・・
「お客さん気づかれました?」
ニヤっとされたのが印象的
シャレの効いた、実に旨いアンパンでした

境内にいたスタッフの方に
夕刻ライトアップまでの時間潰しに
この辺りで紅葉楽しめるほかの場所を尋ねると
「出石(いずし)」という町があり
出石城あたりがきれいだ、と教えてもらう
聞いたことなかったが
調べたらすぐ出てきた
「今が見頃でとってもきれいよ、車で15分ぐらいで近いし」
ということで行ってみた
- 駐車場は4ヵ所 → マップこちら
┗ 軽・普通乗用車は400円/回、二輪車は200円/回 - 出石城の入場無料
- お土産物センター含め界隈のお店は17時頃には閉店傾向
- 特産は出石皿そば

20分後、無事に出石に到着
とりあえず出石城址のある大手前駐車場に停めてみる
あんなに広いのに有料か、いたいな~

出石の地は、かつて五万八千石の城下町
碁盤目状に築かれたこの街を
「但馬の小京都」と呼んでいるそうです
規模は小さく派手さはないけど
城下町ならではのたたずまいがいい感じ

出石は
応仁の乱西軍大将・山名宗全ゆかりの地であり
出石城自体は江戸以降に建てられた但馬唯一の城
江戸以前は、
城の背後にある有子山(ありこやま)の山城で
現在もその遺構が残っているとか
麓からもうっすら見ることができます

明治元年に
城の建築物一切を取り壊されたものの
昭和に入って
隅櫓(すみやぐら)、登城橋、登城門が再建されたそう
左上の有子山の尾根真ん中あたりに
ポコッとしたところが山城跡らしい

出石城登城門
出石では
有子山城を「獅子の山城(=但馬の守護・王者の城)」
出石城を「こうのとり舞う城(=城内でこうのとりが飼育されていたという逸話)」
と称しているそうです
そういえばここを教えてくれたおばちゃんに
そばを流れる出石川で
こうのとり?見れたらラッキーって言われた気が・・・
ちなみにTBSの「コウノトリ」はいいドラマですよね

二の丸跡の銀杏の樹
見事な黄葉

さらにこちらは紅葉
美しい

紅・緑・黄。。。
ちょっと、スゴイね
想像以上にイイ

お稲荷さんもありました

本丸跡にあった出石城碑
もうちょっと目立つとこに設置してもよかったのに

「お城坂(稲荷参道)」は明治期に157段
37基の鳥居が作られたとのこと
伏見稲荷とはいかないまでもなかなか壮観
そういえばこんなところで外国人旅行者結構見かけた
外国人には意外に人気のスポットなのか?

但馬最大規模の高石垣
その高さ13.5m
紅葉と苔むした石垣のコントラストが
うっとりするほど美しい

157段登り切ったら「有子山登山口」がありました
そこにたまたまいたおっちゃんに
「おねえちゃん、登っておいでよ」
と軽く言われましたが、
前日の雨で地面がぬかるんでいる上
往復約1時間半もかかる登山では
ドウダンツツジのライトアップに間に合わない
ということで今回は断念しました

親切に杖まで設置
駐車場で仮眠しなかったら行けたなぁ・・・
(急に睡魔に襲われた)

有子山稲荷社
城跡の最上段におわす城の守り神
本堂奥が工事中

お稲荷様、なかなか年季入ってる
耳は欠け一部陥没してるし
雰囲気あるなぁ

木の切り株にはびこる苔とシダ
何やらやたらと迫力がある
この近くに立派な杉の大木が数本と
封鎖された井戸があったのが印象的

二の丸対面の見晴らし台にて
向こうの山の紅葉も美しい

鳥居と紅葉のコントラストは日本ならでは

本来はここから入らなければならないのに
神様ごめんなさい(汗)

城下町散策にシフトチェンジ
これは城の大手門跡の傍らに建つ
辰鼓楼(しんころう)
もとは太鼓の音で時刻を知らせる櫓だったが
明治14年に医師・池口氏の寄贈により大時計が設置され今に至る
高さ約20mもあり、日本最古の時計台だそう
今は1日2回、午前8時と午後1時に鳴るそうです

もう夕方なのであっちもこっちも閉まってる。。。
仕方ないので下を見たら
観光名所でよく見かけるご当地マンホール

せっかくなので山の紅葉を撮ろうと
城下町の端っこまでやってきたのに
電線が景観を邪魔してる!

大手前駐車場の隣にある観光案内所兼観光センターは
いろいろ面白そうだったけど
いかんせんもう閉まりかけだった(かすでに閉まってた)

再び20分かけて安国寺に戻る
日が暮れかけた17時前
やはり考えることは一緒なのか
ちょっぴり駐車場混みだして第2か第3の別の駐車場へ誘導される
そして昼に買った入場券を見せて再入場
すでに座敷にはこの人だかり
本堂前でも10人前後が並び
達磨様の掛け軸の前では20人ぐらい待機状態
これでも平日なのでまだマシで
土日は1~2時間待ちもあるらしい
平日に来れてよかった…

やっぱりライトアップされた方がフィルター使わなくても
より際立って赤が鮮やか
座敷は真っ暗でより額縁感出てるし
灯篭の灯りがまた風流

20時までにレンタカーを返却しないといけないので
帰りの時間を考えると
居られる時間は約20分
ギリギリまで並び直して撮りまくりました
しかし夜は昼よりもまして三脚なしではしんどいですね

縁側から見た
ライトアップされたドウダンツツジ
昼間よりもやっぱり赤が鮮やかだけど落ち着いて
美しさが引き立ってる気がします

肉眼では
紅葉の色付きは思っていたよりも若干淡めでしたが
フィルター通して、なおかつライティングによって
より赤が引き立っていい写真撮れました
誰もがため息交じりでうっとりしていました
そして
和尚やスタッフの人が
陸上短距離の(名前忘れた)選手が昨日来て
Facebookに上げてくれた!って子どものように喜んでいたのと
この日の夕方ABC放送の取材がある!
と嬉しそうにしていたのがとってもチャーミングで印象的
でもそのせいで収集つかないほど混むだろうなぁと勝手に心配しつつ
無事高速使って2時間ちょっとで三宮まで戻れました
長々とご清聴ありがとうございました♪