旅の概要 Itinerary
【訪問時期 Visited Date】2017/10/21
【訪問場所 Visited Site】中国湖南省張家界天門山風景区 Tienmen-shan Scenic Area, Zhangjiajie, Hunan, China
※文中の料金等は2017年10月現在のものです

 

はじめて張家界を訪れたのは、反日吹き荒れた2012年

当時は、そんな深刻な事態になっているとは露知らず
張家界は日本人少ないなぁなんて
のんきに思っていたことが今では懐かしい想い出

前回はたった1日で武陵源袁家界と天子山を周る余裕のないスケジュールでしたが

今回は余裕をもって3日滞在し

  • 「張家界大峡谷にある世界最長ガラスの吊り橋」
  • 「天門山風景区」
  • 「武陵源にある空中田園」

を訪れるのが最大のミッションです

というわけで、今回は2つ目の「天門山風景区」を訪れました

所在地 Location Map

 

ガイドマップより園内地図抜粋

中国 張家界 天門山地図 China Zhangjiajie Tienmenshan
天門山でもらえる無料ガイドマップより抜粋 Guide Map of Tianmenshan

 

「天門山風景区」へ出発

まずは張家界の町中に乗り場があるというロープウェー乗り場を目指します

ちなみに、チケット購入にはパスポート必須
くれぐれも忘れないようにしましょう

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
張家界の町中を走るロープーウェー

「天門山索道(ロープーウェー)」乗り場へは
張家界駅から徒歩圏内
距離にして約1km
わたしは駅近くの宿から15分弱で到着

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
町のど真ん中にある天門山索道(ロープーウェー)乗り場

何かのスタジアムかと思ったら
ロープーウェー乗り場だった
中国の施設は無駄に巨大化、大袈裟につくる傾向にありますよね
(そして施設内は決して効率的ではない)

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
チケット売場に到着

チケット売り場に到着したのは14時過ぎ
平日の真昼間だけれど結構人はいる
学生さんが多い印象

ちなみに、天門山への入場には2パターンあり

  • 【A線(索道上山、公路下山)】
     ┗ ロープウェーでまず入山、帰りはシャトルバスで下山
  • 【B線(公路上山、索道下山)】
     ┗ シャトルバスでまず入山、帰りはロープウェーで下山

運賃はともに258元+保険代3元=合計261元!(2017年10月現在)

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
A線の入場チケットと保険支払い済み証明書

張家界の中でダントツ高いです
世界最長ロープウェー作った代償でしょうか

とりあえず、
チケット購入の際
A線(ロープーウェーが先)にするかB線(バスが先)にするか決めなければなりません

受付のお姉さんは英語できません
説明求めても眉をひそめて困惑気味

なのでパスポートを見せると
おもむろに英語の案内ペーパー見せてくれます
でも後ろに人も大勢並んでいるので
事前に決めておく方が無難

ちなみに入園締切は16時というのが公式ですが
乗車口の締切は15時半だったと思います

それ以降乗っても到着までに時間がかかり
大して観光できないからでしょう
リミットがあるので訪問の際はご注意を

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
A線乗り場。B線(バス)乗り場はこの左

建物外から行列に並び
建物内に入っても迷路のような通路の行列に並び

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
中国の施設は行列用の鉄パイプが多い

途中荷物検査のセキュリティチェック
パスポートと入場券チェックを経て

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
午後15時過ぎにしてまだこの行列

入場してからようやく50分後
ロープウェー乗車口に到着
当然相乗り
最大8人まで

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
当然相乗りです

天門山索道(ロープウェー)は
中国が威信をかけて作り上げた
世界最長のロープウェー


全長 7455m
高度 1279m
2005年5月完工

スポーツ選手がオリンピック金メダルを目指すように
作るからには世界一!になってしまうんでしょうか
日本はどっちかっていうと「ナンバーワンよりオンリーワン」ですが

中国は格別そこへの強い執着、執念を感じます
そのための犠牲は惜しまない感じ

このとてつもない驚異のロープウェー
工事犠牲者たくさんいると思います

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
町中の頭上を渡ります

ロープウェーの中では
中国語と英語で
ロープウェーの概要アナウンスが
交互に流れているのですが

しばらくしたら突如音楽に切り替わり
それがなんと

ラピュタのテーマ「君をのせて」!?

壮大な景色と相まって
ラピュタファンとしては涙でそうでした

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
とんでもないところにロープーウェー作った中国に脱帽

ロープウェーのちょうど真ん中あたりで
「索道中站」という駅を通過

誰が降りるのか
間違って降りたら悲惨

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
なぜか途中にある索道中駅。当然、誰も降りない

だんだんシャトルバスが走る山肌が見えてきました

というか

あの蛇行する山道を走るバスもすごいけど
道路を作った人もものすごい

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
おそろしいほど蛇行する山道

神々しい天門山の頂
BGMにラピュタの音楽

すばらしいマッチング

でも正直、外野がうるさい
(皆大きな声でしゃべり過ぎ)

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
神々しいまでの山頂

天門山名物の一つ
「曲道通天」
山肌の急斜面に無理やり作った

城砦のようなワイディングロード
そこにギャグのように列を為すシャトルバス
異様な光景

運転技術が試されますね

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
天門山名物の蛇行道路

ふと横を見ると
とてつもなく長くて細いハシゴが垂直断崖に!

何のため?
ロッククライミング?
何かの作業?

文字通り、“天国へのハシゴ”のよう

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
まさか、あの梯子を上る人がいるのか?!

ロープウェーの乗車時間はおおむね25分

無事山頂に到着すると
こんな巨大広告が目に飛び込んだ

どうも天門山はムササビスポーツの聖地となっていて
毎年世界大会が行われている模様

よりスリルを味わいたい人は
命綱がない分、バンジーよりも楽しめると思います

参考情報
FLYMEDIA BLOG「ムササビ男たちが宙を飛ぶ!! 世界大会」(2017/09/14配信)
中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
天門山はムササビスポーツのメッカらしい

到着したときはすでに16時近く
天門山の下山リミットは17時半ぐらい

10月のこの時期、
日が暮れるのは17時近く

本当は恐怖のガラスの桟道
「鬼谷桟道」に行きたかったのですが

時間の都合で天門洞直行を選びました

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
ロープウェー乗り場前の広場

崖に遊歩道を渡すのは
中国はお手の物

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
崖に沿ってすごい遊歩道が続く

何度見ても
あんなところにどーやってロープウェーを渡したのか

想像を超える労力に頭が下がります

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
凄すぎる・・・

遊歩道の途中にあった
珙桐園(きょうとうえん)

もっと早く着いていたら
ピクニックエリアにいいです

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
珙桐園 子供が隠れています

中国の観光地の売店やトイレは
自然との調和をはかるためか
気質としてそういうものが好きなのか
こんな大仰なものを建てたりする

外観は大きいのに
使われている部分はほんのちょっとという
無駄が多すぎる

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
売店の外観

珙桐園を過ぎると
また広場に出る

とりあえず天門洞に続く
エレベータ乗り場を目指す

とんでもない高さに遊歩道が渡され
そこでも行列

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
天門洞へのエスカレータまでの遊歩道

武陵源ほどではないですが
ここもれっきとした世界遺産の一角

雄大なカルスト地形の絶景が広がります

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
武陵源ほどではないけれどカルスト地形が絶景

ちょっと分かりにくいですが
右下の窪みに天門洞が存在します

999段の恐怖階段も見えますね

いよいよ近づいてきました

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
右下のくぼみに天門洞が

ようやくエスカレータ乗り場に到着

一人一列の細いエスカレータ

東京メトロ永田町駅か大江戸線か?!ってぐらい
どこまでも長いエスカレータ

確か5回ぐらい乗り継ぎます

余りに時間もかかるので
座る人まで出てきた
(気持ちはわかる)

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
長い長いエスカレータ。座る人も

長いエスカレータが終わると
今度はウネウネと崖に渡された遊歩道を行く

これうっかりすると
「入口こっち」の案内板に流されて
またエスカレータ乗り場に逆戻ってしまうので注意が必要
(↑間違えた)

とりあえずまっすぐ進みましょう

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
天門洞までの遊歩道

ほんとにこっち?
と疑いつつまっすぐ行くと

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
もうひといき

突然その時は訪れます

急に視界が開けて人が集まっているので
何かなぁと頭上を見上げると

そこは天門洞の真下!

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
天門洞の真下!

正確には柵と透明ガラスの屋根が設けられているので
真下ではないのですがほぼ真下

こうしてみると
天然の橋(ブリッジ)みたいになってるんですねぇ

圧巻

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
洞は天然のブリッジみたいになってますね

なんというか
スケールでかすぎてやっぱり中国すごい

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
すごい

天門洞の正面に向かいます

このために岩くり抜いたんでしょうか
やること大胆、だから中国

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
洞窟を抜ける

天門洞の正面に出ました

そしてこれが
天門山名物の一つ
魔の999階段「上天梯」
またの名を「天国の階段」

傾斜45度あるこの階段
急斜面はおろか
段差と幅が狭いので
微妙に歩きずらい

中国の山では
得てしてこういう急こう配の階段が多い
万里の長城然り、崋山然り
怖いもの好きで命知らずの中国人
好き好んで作っている印象

バランス崩してつまずいたりしたら
間違いなくすってんころりん
滑落ダメージがっちり大怪我

行きでバスを選んだB線利用者は
この魔の階段999段登り切らんといかんのです

最初からギブする人には
もれなくエスカレータもあるのでご安心を

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
これが噂の999階段

洞穴の下は
何やら工事中でした

今年の春には階段工事で
登ることができなかったようです

しかし
おそらく工事関係者
ヘルメットもしてなかった
どうなの?

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
ものすごい勾配から天門洞を見上げる

階段の途中には
両サイド計5ヵ所展望台があります

若干草木が邪魔ですが
そこでゆっくり三脚立てて写真撮影できます

案内板によると
それぞれに富とか幸福にちなんだ意味があるのだとか
(階段にも99の意味があるとか)

そうそう、天門同名物
「天門吐霧(てんもんとむ)」
雲や霧が発生しやすい条件のときだけ見られる
まるで神の口(天門洞)から気が吐かれるみたいな
凄まじく神秘的な光景

あれ、見たかった
気象条件が揃わないと見られんのです

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
展望台から

ちょうど半分ぐらいまで来た感じ

両サイドには手すりがあります

どっちかというと
中央の広い階段は上り
両サイドの狭い階段は下り
といった棲み分け

でももう閉園間際なので人もまばら

中央で、ほっほっほっと
リズミカルに降りました
中途半端にゆっくり降りる方が怖いのです

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
段差も中途半端に狭い

あの洞もすごいけど
周りの断崖もすごいな

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
凄い絶景!

シルクのような美しい滝が
山肌を伝っていました

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
美しい滝が

ようやく最下段に到着
やはり膝の負担は否めない
若干膝の震えを感じます

「天門聖境」
まさに

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
ようやく最下段に到着

観光地名物
写真撮影サービス
どんな合成をしてくれるのか

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
写真撮影サービス

天門洞のお膝元には
お土産物屋とレストランエリアが

でもさすがに店じまい中

ちなみに中央には
ガラスの床が敷き詰められています
残念ながら透明度が悪くよく見えない

それにしても中国人は
呆れるほどガラス張り好き

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
お土産・レストランエリア

中央の小屋みたいなのが
専用シャトルバス乗り場
下山する人はあそこに並びます
すでにうんざりするほど凄い行列が並んでる

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
専用シャトルバス乗り場

上天梯の碑の前で

大きな壁があると
必ずタイトルと漢詩がセットで刻まれるのは
中国観光地のあるある

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
上天梯の碑

改めてみると
凄い迫力

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
天門洞を左からのぞむ

こちらがエレベータ
片道32元也

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
体力に自信のない人はこちらのエレベータで

こちらからの角度の方が
写真映えするかもしれないですね

気を吐くところ
見たかったな

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
こちら側からの角度の方が有名かも

バスに並んでいたとき
天門山の頂から
まるで気を吐くような渦を巻く雲が!

なんだか異様な光景でしたが
しばらくしたら消えました

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
山のてっぺんから気を吐くような雲が

バスの行列に並んでいる間に
日が暮れ始め
天門洞に灯りがともる

おそらく工事関係者が作業するのでしょう

なんだか「天門」というより「羅生門」みたい
魑魅魍魎が湧き出しそう(ゾッ)

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
天門洞に灯りがついた

ようやくバスに乗り込む

あのロープウェーから見下ろしてた
蛇のようにウネウネした
凄まじいワイディングロードを下ってます

結構大きなバスなのに
運転手はさすがの技術
安定のドライビング

そして車内にはちゃんと速度が表示されます
スピード出し過ぎたら乗客が指摘でもするんでしょうか

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
バス車内には速度を示すメーター表示が

これで一気に天門山索道の乗り場まで
降りきるのかと思いきや
中腹のパーキングで別のミニバスに乗換

回転は速いのですが
再びの行列
辺りは真っ暗になり
天門洞の口がますます真っ赤になっていましたが

手振れが激しすぎて撮れませんでした
残念

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
中腹のパーキングで別のシャトルバスに乗換

バスを乗り換えてさらに走ること約30分

ようやく張家界市内の
天門山索道に戻ってきました
時すでに18時50分

降り場には公衆トイレ(無料)があるのでありがたい

そうして
来た道を戻り夕食をテイクアウトして宿に戻りました

天門山もまた本来一日がかりですね
午後過ぎてから行くもんじゃないです
鬼谷桟道行けなかったし

午前からの利用をおすすめします

中国 張家界 天門山 China Zhangjiajie Tienmenshan
約1時間後天門山索道乗り場に無事下山完了

長々とお付き合いいただき
ご清聴、ありがとうございました

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事