【訪問場所 Visited Site】中国湖南省張家界天門山風景区 Tienmen-shan Scenic Area, Zhangjiajie, Hunan, China
※文中の料金等は2017年10月現在のものです
はじめて張家界を訪れたのは、反日吹き荒れた2012年
当時は、そんな深刻な事態になっているとは露知らず
張家界は日本人少ないなぁなんて
のんきに思っていたことが今では懐かしい想い出
前回はたった1日で武陵源袁家界と天子山を周る余裕のないスケジュールでしたが
今回は余裕をもって3日滞在し
- 「張家界大峡谷にある世界最長ガラスの吊り橋」
- 「天門山風景区」
- 「武陵源にある空中田園」
を訪れるのが最大のミッションです
というわけで、今回は2つ目の「天門山風景区」を訪れました
所在地 Location Map
ガイドマップより園内地図抜粋
「天門山風景区」へ出発
まずは張家界の町中に乗り場があるというロープウェー乗り場を目指します
ちなみに、チケット購入にはパスポート必須
くれぐれも忘れないようにしましょう
「天門山索道(ロープーウェー)」乗り場へは
張家界駅から徒歩圏内
距離にして約1km
わたしは駅近くの宿から15分弱で到着
何かのスタジアムかと思ったら
ロープーウェー乗り場だった
中国の施設は無駄に巨大化、大袈裟につくる傾向にありますよね
(そして施設内は決して効率的ではない)
チケット売り場に到着したのは14時過ぎ
平日の真昼間だけれど結構人はいる
学生さんが多い印象
ちなみに、天門山への入場には2パターンあり
- 【A線(索道上山、公路下山)】
┗ ロープウェーでまず入山、帰りはシャトルバスで下山 - 【B線(公路上山、索道下山)】
┗ シャトルバスでまず入山、帰りはロープウェーで下山
運賃はともに258元+保険代3元=合計261元!(2017年10月現在)
張家界の中でダントツ高いです
世界最長ロープウェー作った代償でしょうか
とりあえず、
チケット購入の際
A線(ロープーウェーが先)にするかB線(バスが先)にするか決めなければなりません
受付のお姉さんは英語できません
説明求めても眉をひそめて困惑気味
なのでパスポートを見せると
おもむろに英語の案内ペーパー見せてくれます
でも後ろに人も大勢並んでいるので
事前に決めておく方が無難
ちなみに入園締切は16時というのが公式ですが
乗車口の締切は15時半だったと思います
それ以降乗っても到着までに時間がかかり
大して観光できないからでしょう
リミットがあるので訪問の際はご注意を
建物外から行列に並び
建物内に入っても迷路のような通路の行列に並び
途中荷物検査のセキュリティチェック
パスポートと入場券チェックを経て
入場してからようやく50分後
ロープウェー乗車口に到着
当然相乗り
最大8人まで
天門山索道(ロープウェー)は
中国が威信をかけて作り上げた
世界最長のロープウェー
全長 7455m
高度 1279m
2005年5月完工
スポーツ選手がオリンピック金メダルを目指すように
作るからには世界一!になってしまうんでしょうか
日本はどっちかっていうと「ナンバーワンよりオンリーワン」ですが
中国は格別そこへの強い執着、執念を感じます
そのための犠牲は惜しまない感じ
このとてつもない驚異のロープウェー
工事犠牲者たくさんいると思います
ロープウェーの中では
中国語と英語で
ロープウェーの概要アナウンスが
交互に流れているのですが
しばらくしたら突如音楽に切り替わり
それがなんと
ラピュタのテーマ「君をのせて」!?
壮大な景色と相まって
ラピュタファンとしては涙でそうでした
ロープウェーのちょうど真ん中あたりで
「索道中站」という駅を通過
誰が降りるのか
間違って降りたら悲惨
だんだんシャトルバスが走る山肌が見えてきました
というか
あの蛇行する山道を走るバスもすごいけど
道路を作った人もものすごい
神々しい天門山の頂
BGMにラピュタの音楽
すばらしいマッチング
でも正直、外野がうるさい
(皆大きな声でしゃべり過ぎ)
天門山名物の一つ
「曲道通天」
山肌の急斜面に無理やり作った
城砦のようなワイディングロード
そこにギャグのように列を為すシャトルバス
異様な光景
運転技術が試されますね
ふと横を見ると
とてつもなく長くて細いハシゴが垂直断崖に!
何のため?
ロッククライミング?
何かの作業?
文字通り、“天国へのハシゴ”のよう
ロープウェーの乗車時間はおおむね25分
無事山頂に到着すると
こんな巨大広告が目に飛び込んだ
どうも天門山はムササビスポーツの聖地となっていて
毎年世界大会が行われている模様
よりスリルを味わいたい人は
命綱がない分、バンジーよりも楽しめると思います
到着したときはすでに16時近く
天門山の下山リミットは17時半ぐらい
10月のこの時期、
日が暮れるのは17時近く
本当は恐怖のガラスの桟道
「鬼谷桟道」に行きたかったのですが
時間の都合で天門洞直行を選びました
崖に遊歩道を渡すのは
中国はお手の物
何度見ても
あんなところにどーやってロープウェーを渡したのか
想像を超える労力に頭が下がります
遊歩道の途中にあった
珙桐園(きょうとうえん)
もっと早く着いていたら
ピクニックエリアにいいです
中国の観光地の売店やトイレは
自然との調和をはかるためか
気質としてそういうものが好きなのか
こんな大仰なものを建てたりする
外観は大きいのに
使われている部分はほんのちょっとという
無駄が多すぎる
珙桐園を過ぎると
また広場に出る
とりあえず天門洞に続く
エレベータ乗り場を目指す
とんでもない高さに遊歩道が渡され
そこでも行列
武陵源ほどではないですが
ここもれっきとした世界遺産の一角
雄大なカルスト地形の絶景が広がります
ちょっと分かりにくいですが
右下の窪みに天門洞が存在します
999段の恐怖階段も見えますね
いよいよ近づいてきました
ようやくエスカレータ乗り場に到着
一人一列の細いエスカレータ
東京メトロ永田町駅か大江戸線か?!ってぐらい
どこまでも長いエスカレータ
確か5回ぐらい乗り継ぎます
余りに時間もかかるので
座る人まで出てきた
(気持ちはわかる)
長いエスカレータが終わると
今度はウネウネと崖に渡された遊歩道を行く
これうっかりすると
「入口こっち」の案内板に流されて
またエスカレータ乗り場に逆戻ってしまうので注意が必要
(↑間違えた)
とりあえずまっすぐ進みましょう
ほんとにこっち?
と疑いつつまっすぐ行くと
突然その時は訪れます
急に視界が開けて人が集まっているので
何かなぁと頭上を見上げると
そこは天門洞の真下!
正確には柵と透明ガラスの屋根が設けられているので
真下ではないのですがほぼ真下
こうしてみると
天然の橋(ブリッジ)みたいになってるんですねぇ
圧巻
なんというか
スケールでかすぎてやっぱり中国すごい
天門洞の正面に向かいます
このために岩くり抜いたんでしょうか
やること大胆、だから中国
天門洞の正面に出ました
そしてこれが
天門山名物の一つ
魔の999階段「上天梯」
またの名を「天国の階段」
傾斜45度あるこの階段
急斜面はおろか
段差と幅が狭いので
微妙に歩きずらい
中国の山では
得てしてこういう急こう配の階段が多い
万里の長城然り、崋山然り
怖いもの好きで命知らずの中国人
好き好んで作っている印象
バランス崩してつまずいたりしたら
間違いなくすってんころりん
滑落ダメージがっちり大怪我
行きでバスを選んだB線利用者は
この魔の階段999段登り切らんといかんのです
最初からギブする人には
もれなくエスカレータもあるのでご安心を
洞穴の下は
何やら工事中でした
今年の春には階段工事で
登ることができなかったようです
しかし
おそらく工事関係者
ヘルメットもしてなかった
どうなの?
階段の途中には
両サイド計5ヵ所展望台があります
若干草木が邪魔ですが
そこでゆっくり三脚立てて写真撮影できます
案内板によると
それぞれに富とか幸福にちなんだ意味があるのだとか
(階段にも99の意味があるとか)
そうそう、天門同名物
「天門吐霧(てんもんとむ)」
雲や霧が発生しやすい条件のときだけ見られる
まるで神の口(天門洞)から気が吐かれるみたいな
凄まじく神秘的な光景
あれ、見たかった
気象条件が揃わないと見られんのです
ちょうど半分ぐらいまで来た感じ
両サイドには手すりがあります
どっちかというと
中央の広い階段は上り
両サイドの狭い階段は下り
といった棲み分け
でももう閉園間際なので人もまばら
中央で、ほっほっほっと
リズミカルに降りました
中途半端にゆっくり降りる方が怖いのです
あの洞もすごいけど
周りの断崖もすごいな
シルクのような美しい滝が
山肌を伝っていました
ようやく最下段に到着
やはり膝の負担は否めない
若干膝の震えを感じます
「天門聖境」
まさに
観光地名物
写真撮影サービス
どんな合成をしてくれるのか
天門洞のお膝元には
お土産物屋とレストランエリアが
でもさすがに店じまい中
ちなみに中央には
ガラスの床が敷き詰められています
残念ながら透明度が悪くよく見えない
それにしても中国人は
呆れるほどガラス張り好き
中央の小屋みたいなのが
専用シャトルバス乗り場
下山する人はあそこに並びます
すでにうんざりするほど凄い行列が並んでる
上天梯の碑の前で
大きな壁があると
必ずタイトルと漢詩がセットで刻まれるのは
中国観光地のあるある
改めてみると
凄い迫力
こちらがエレベータ
片道32元也
こちらからの角度の方が
写真映えするかもしれないですね
気を吐くところ
見たかったな
バスに並んでいたとき
天門山の頂から
まるで気を吐くような渦を巻く雲が!
なんだか異様な光景でしたが
しばらくしたら消えました
バスの行列に並んでいる間に
日が暮れ始め
天門洞に灯りがともる
おそらく工事関係者が作業するのでしょう
なんだか「天門」というより「羅生門」みたい
魑魅魍魎が湧き出しそう(ゾッ)
ようやくバスに乗り込む
あのロープウェーから見下ろしてた
蛇のようにウネウネした
凄まじいワイディングロードを下ってます
結構大きなバスなのに
運転手はさすがの技術
安定のドライビング
そして車内にはちゃんと速度が表示されます
スピード出し過ぎたら乗客が指摘でもするんでしょうか
これで一気に天門山索道の乗り場まで
降りきるのかと思いきや
中腹のパーキングで別のミニバスに乗換
回転は速いのですが
再びの行列
辺りは真っ暗になり
天門洞の口がますます真っ赤になっていましたが
手振れが激しすぎて撮れませんでした
残念
バスを乗り換えてさらに走ること約30分
ようやく張家界市内の
天門山索道に戻ってきました
時すでに18時50分
降り場には公衆トイレ(無料)があるのでありがたい
そうして
来た道を戻り夕食をテイクアウトして宿に戻りました
天門山もまた本来一日がかりですね
午後過ぎてから行くもんじゃないです
鬼谷桟道行けなかったし
午前からの利用をおすすめします
長々とお付き合いいただき
ご清聴、ありがとうございました