旅の概要 Itinerary
【訪問時期 Visited Date】2018/9/10
【訪問場所 Visited Site】タシュケント地下鉄 Tashkent Metro, Tashkent, Uzbekistan
※文中の料金等は2018年9月現在のものです

 

ウズベキスタンの「タシュケント地下鉄」

タシュケント地下鉄のトークン、一律1200スム(約17円)※2018年当時

 

中央アジアの一国、ウズベキスタン

かつてシルクロードの要衝として栄え
旧ソ連の支配から独立したのは1991年
意外に国としての歴史は浅いウズベキスタン

そのため、国民の多くはロシア語が話せて
旧ソ連だった頃の名残はあちこちで見かけます
何より、未だに軍事色が色強く残っています

特に政府系の建物、軍事関連施設の撮影は厳禁
中央アジアで初となる「タシュケント地下鉄(メトロ)」もその対象でした

というのも、地下鉄とは、彼らにとって核シェルターとしての軍事機能を担うもの
軍事機密が漏れるのを恐れ、長らく撮影は禁止されていました

とはいえ、その構内は芸術家や高名な建築家が設計に携わったことで
モスクワ地下鉄にあるような芸術的で絢爛豪華、異空間のような駅舎が建設されました

そのため、記念に写真に収めたい旅行者が続出したものの
見つかって警察に捕まるのを恐れ、忍耐が強いられていました

ところが2018年6月、突如、撮影解禁が政府から発表

その主な理由は不明ですが、
おそらく観光業に力を入れたい国の観光施策の一環とも言われています
(何と言っても、日本も2018年2月にビザ緩和)

というわけで、
今までベールに包まれていた地下鉄がようやく解禁されたことを受け、
時間と体力が許す限り撮影してきました

<補足事項>
※駅構内の出口付近に設置されたオブジェや壁画、モニュメントは結構見逃してます
チランザール線(赤マーク)「Paxtakor駅」「Mustaqillik Maydoni駅」「Amir Temur Hiyoboni駅」以外は写真はありません
ユヌサバード線(緑マーク)「Minor駅」の写真がありません

タシュケント地下鉄 Metro MAP

クリックしたらGoogle Mapに飛びます

タシュケントメトロ Tashkent Metro
タシュケント地下鉄 Metro MAP by Google Map

 

<メトロ停車駅マップ>

 

青線:ウズベキスタン線 (Oʻzbekiston)

01 タシュケント駅 Tashkent

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
タシュケント駅入口の壁画 Tashkent Station

駅構内に入る際の階段にある彫刻

タシュケントの市章が太陽をモチーフにしているので、太陽を強調したのか、はたまた宗教的なものなのか

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
タシュケント駅構内 Tashkent Station

タシュケント駅構内
マーブルの大理石の柱と青いセラミックから出来た柱頭が特徴

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
タシュケント駅の陶磁画 Tashkent Station

タシュケント駅は地下鉄のメイン駅というだけあり
ホーム壁面がゴージャス

巨大な青のセラミック壁画が飾られ
絵本を開いているような物語性があり
現代アートを彷彿とさせる

 

02 ドゥストリク駅構内 Dustlik

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ドゥストリク駅構内 Dustlik Station

アーチ型の駅構内には
鱗のようにデザインされた照明が何ともきらびやか

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
階段から見たドゥストリク駅 Dustlik Station

階段側から眺めてみる

淡い青基調の大理石でできており実に落ち着いた雰囲気

 

03 マシナサズラル駅 Mashinasozlar

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
マシナサズラル駅構内 Mashinasozlar Station

マシナサズラル駅の駅構内

こう言っちゃなんだけど地味ない傾向が強い

乗降客が少ない駅のデザインは
力が入っていないのか、割と地味

特徴的なのは
柱の一部にデザインされている緑色のガラス

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
階段から見たマシナサズラル駅 Mashinasozlar Station

階段から見た方が気合が入っている

とても駅構内に向かっているとは思えない

 

04 アイベク駅 Oybek

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
階段にあるアイベク駅彫刻 Oybek Station

階段側の木造彫刻には歴史上の偉人?が彫られています

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
アイベク駅構内 Oybek Station

この駅の特徴は
四角柱にはめ込まれた幾何学模様のデザイン

シンプルな構内だけど柱の存在感がいい感じ
RPGの世界みたい

 

05 コスモナフトラル駅 Kosmonavtlar

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
階段にあるコスモナフトラル駅のオブジェ Kosmonavtlar Station

ある意味、一番インパクトがあり
一番気合が入っているとも言えるコスモナフトラル駅

テーマは「宇宙」
宇宙へのこだわりが細部に見受けられる

階段側の壁面には星見盤を思わせるオブジェが

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
コスモナフトラル駅構内 Kosmonavtlar Station

駅構内は青一色!
宇宙空間を演出しているらしい

壁面は青から黒のグラデーションで宇宙空間を
キラキラ光る緑ガラスの柱と天井で星を演出

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
コスモナフトラル駅の宇宙飛行士の石板肖像画 Kosmonavtlar Station

駅構内には宇宙にまつわる
過去の偉人たちの石版肖像画が飾られている

それは天文学の権威であるウルグベックや天文学者
宇宙飛行士たち、など計10枚に渡って表現

 

06 ウズベキスタン駅 O‘zbekiston

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ウズベキスタン駅のウズベキスタン国家の壁画 O‘zbekiston Station

ウズベキスタンの国章が描かれた駅出口階段の天井画

国の名前を冠した駅なだけあり
なかなか気合が入っている

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ウズベキスタン駅構内 O‘zbekiston Station

構内は、派手さはないけれど照明演出が美しい
地下宮殿の通路みたい

 

07 アリシェル・ナヴァーイー駅 Alisher Navoiy

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
アリシェル・ナヴァーイー駅構内 Alisher Navoiy Station

おそらく誰が見ても
当駅がもっとも豪華絢爛で力の入った駅構内

まるでモスクか宮殿か
ここが駅であることを忘れてしまいそうになるほどの華麗なるデザイン

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
アリシェル・ナヴァーイー駅天井ドーム Alisher Navoiy Station

天井を見上げたら
ここは完全にモスク

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
アリシェル・ナヴァーイー駅の壁画 Alisher Navoiy Station

ホーム壁画は
青基調の伝統的な幾何学模様

サマルカンドの土産物屋で見たけど
護符の文様かもしれない

 

08 ガフール・グラム駅 Gafur Gulom

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ガフール・グラム駅構内 Gafur Gulom Station

ブルー・グリーンのガラス支柱に
これでもかと言わんばかりの天井の照明

これだけ見るとほんとに駅か?
と疑わしくなるけど、
左にはちゃんと電車止まってます

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ガフール・グラム駅オブジェ Gafur Gulom Station

当駅の見ものはこのシャガールの絵のような独特のオブジェ

しかし、そのお隣にはちょっと異質な現代広告もあります

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ガフール・グラム駅の駅名プレート Gafur Gulom Station

駅名プレートもオブジェに合わせてカラフル

ちなみに、地下鉄構内には路線図がありません
そして進路方向を示す案内板もこれだけ

文字は小さくロシア語とウズベク語のみ

地下鉄を利用するときは別途路線図を手元に持つ必要があります
(まぁ3路線しかないから、何回か乗れば慣れるかもしれませんが…)

 

09 チョルスー駅 Chorsu

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
チョルス―駅構内のオブジェ Chorsu Station

チョルスーは、タシュケントを代表する観光名所のチョルスー・バザールの最寄り駅

駅出口の階段前の天井には
鳥のような青のセラミックのオブジェが

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
チョルス―駅構内 Chorsu Station

商売の土地柄か
世俗的で、ちょっと殺風景なホーム

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
チョルス―駅の駅名プレート Chorsu Station

チョルスー駅のプレート

何だかちょっと、手抜き感を感じますよね

 

10 ティンチリク駅 Tinchlik

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ティンチリク駅構内 Tinchlik Station

ティンチリク駅もまた豪華

柱は至ってはシンプルですが
各照明シャンデリアと壁画に気合を感じます

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ティンチリク駅の壁画 Tinchlik Station

ホーム壁画は全面幾何学模様のタイル張り

おしゃれ

 

11 ベルニー駅 Beruniy

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
階段から見たベルニー駅構内 Beruniy Station

ウズベキスタン線最終駅はなかなかド派手

階段の向こうに
すでにキラキラ光るものが・・・

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ベルニー駅構内 Beruniy Station

純白基調のアーチ型の天井には
正四面体の幾何学模様が整然と敷き詰められ
中央には豪奢なシャンデリアが煌々と
実におしゃれ

アートミュージアムっぽい

 

赤線:チランザール線 (Chilonzor)

11 パフタコール駅 Paxtakor

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
階段にあるパフタコール駅壁画 Paxtakor Station

パフタコール駅は
ウズベキスタン線の、あのモスクのような駅舎が特徴の
アリシェル・ナヴァーイー駅の乗換駅

階段の壁画には
聖火を持ったアスリートらしき人物が描かれたモザイク画が飾られている
でもオリンピック、ウズベクであったっけ?

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
パフタコール駅構内 Paxtakor Station

駅構内はイスラムらしい
アラベスク模様でできた壁画が一面に描かれている

柱もなかなかクラシックでいい感じ

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
パフタコール駅の壁画 Paxtakor Station

聖火を持ったアスリートとの関連性は不明だけど
中央アジアっぽさが一番感じられる駅

 

12 独立広場駅 Mustaqillik Maydoni

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
独立広場駅構内 Mustaqillik Maydoni Station

こちらの駅もまた白亜の宮殿を彷彿とさせる
清楚で洗練された上質なデザイン

ホントに駅なの?

 

13 アミール・ティムール広場駅 Amir Temur Hiyoboni

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
アミール・ティムール広場駅構内 Amir Temur Hiyoboni Station

ソ連崩壊までは「10月革命駅」という名称でしたが
ソ連崩壊後、中央アジアを打ち立てたティムール王朝の始祖
アミール・ティムール像を駅前広場に設置したことから
この駅名に改称されたそう

そのためなのか、オーソドックスだけど重厚な感じ

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
アミール・ティムール広場駅天井彫刻 Amir Temur Hiyoboni Station

天井に彫られたアラベスク模様がとってもクール

 

14 ウズベキスタン線とユヌサバード線の連絡通路 The connection between Oʻzbekiston Line and Yunusobod Line

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ウズベキスタン線とユヌサバード線の連絡通路 The connection between Oʻzbekiston Line and Yunusobod Line

総大理石でキッラキラでタイムトンネルみたい

ここが核シェルターなんて信じられない
なんてゴージャス

緑線:ユヌサバード線 (Yunusobod)

15 ミング・ウリク駅 Ming Oʻrik

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ミング・ウリク駅構内 Ming Oʻrik Station

ミング・ウリク駅は
ウズベキスタン線とユヌサバード線の乗換駅

ここは柱の装飾が豪華
ここもまたRPGの世界みたい

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ミング・ウリク駅構内 Ming Oʻrik Station

あそこに立ってるの、宝物を探してる勇者御一行じゃないのか?

 

16 ユーヌス・ラジャービー駅 Yunus Rajabiy

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ユーヌス・ラジャービー駅構内 Yunus Rajabiy Station

天井の照明はおしゃれ

だけど駅全体はシンプルで若干地味め

 

17 チランザール線とユヌサバード線の連絡通路 The connection between Chilonzor Line and Yunusobod Line

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
チランザール線とユヌサバード線の連絡通路 The connection between Chilonzor Line and Yunusobod Line

チランザール線とユヌサバード線の連絡通路

ここもまたタイムワープしそうなほどキラキラ

 

18 アブドゥッラ・カディリー駅構内 Abdulla Qodiriy

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
アブドゥッラ・カディリー駅構内 Abdulla Qodiriy Station

派手さはないけれど重厚で瀟洒なたたずまい

当駅も王宮の一間のよう

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
アブドゥッラ・カディリー駅の柱の装飾 Abdulla Qodiriy Station

よく見たら柱のデザインがかわいかった

青のガラスのお花がデザインされている

 

19 バダムザール駅 Bodomzor

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
バダムザール駅構内 Bodomzor Station

白基調のアーチ型の天井に
モダンアートミュージアムのような
シンプルでかわいらしい幾何学模様と植物タイル画のアレンジ

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
バダムザール駅天井画 Bodomzor Station

この幾何学模様のデザインには
すべて違う植物がアレンジされている

芸が細かい

 

20 ハビブ・アブドゥラエフ駅 Habib Abdullayev

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
地味なハビブ・アブドゥラエフ駅構内 Habib Abdullayev Station

ユヌサバード線最終駅

最後は力尽きたのか、
何の変哲もない「ザ・駅」という感じの地味な駅

ウズベキスタン タシュケント地下鉄 Uzbekistan Tashkent Metro
ハビブ・アブドゥラエフ駅改札前の壁画 Habib Abdullayev Station

最終駅は進行方向毎にホームがあり、連絡階段はない

なので一旦外に出て
きっぷを買い直しわざわざ入り直さなければならない

なんだろう、この非効率感
激安運賃だからいいのだけれど…

というわけで、また改札を入り直したら
目の前にあったウズベキスタンの地図オブジェ

それよりも地下鉄の路線図設置して欲しい

*****

今回訪れることができなかった残り9駅にもまた、
個性的で芸術的な駅があるようです

駅によってはエスカレーターがあるのですが
その途中の天井壁にもきれいな壁画がありました
(停まれなくて撮れず…涙)

全29駅周ろうと思ったらと思ったらほぼ一日がかりなので
(どんなに頑張っても1駅10~20分、となると1時間最大4駅しか回れないから)

ぜひタシュケントへお越しの際は
これだけのために1日予定をさいて、地下鉄めぐりをお楽しみください

 

<All Photos by Mayumi>

 

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