(公開日2017/10/27 )
こんにちは、Compathy MagazineライターのMayumiです。
南アフリカの首都プレトリア。
南半球は日本とは真逆の季節に当たるのでまさに今が春本番。中でもプレトリアは、別名「ジャカランダシティ」と呼ばれるほど、街中に紫のジャカランダが咲き乱れています。
今回はプレトリアの春の風物詩ジャカランダについてご紹介します。
年に一度、紫に染まる都「ジャカランダシティ」プレトリア
南部アフリカの成長をけん引する南アフリカ共和国。
南アフリカでは、三権分立の制度にしたがい、大統領府や大使館、行政機関を置く「行政首都」にプレトリア、共和国議会を置く「立法首都」にケープタウン、司法府を置く「司法首都」にブルームフォンテーンと3都市に首都機能を分散化させています。経済都市はヨハネスブルグですが、外交機関がプレトリアに集中していることもあり、国際的にはプレトリアが事実上の「首都」として位置づけられています。
そんなプレトリアの最大の見どころは、街路樹に植えられた約7万本のジャカランダ。
南アフリカが春を迎える9月下旬から11月にかけ、春の風物詩ジャカランダの紫の花が街中を染め上げ、別名「ジャカランダシティ」あるいは「パープルシティ」などと呼ばれています。プレトリアは、文字通り、“紫の都”に変貌するのです。
ジャカランダとは
ジャカランダはもともと南米原産の花で、南アフリカには19世紀頃、ブラジルの移民が持ち込んだといわれています。
ジャカランダ自体は南半球のあちこちで、場所によっては日本でも見ることができますが、街を埋め尽くすほどの規模は世界でもプレトリアのみ。
たとえば、桜の名所で有名な奈良の吉野山は約3万本、東京の新宿御苑は約1,100本、目黒川にいたっては約800本。これだけでもその規模が桁違いなことは明白ですね。
珍しい白のジャカランダ
実はジャカランダには白色も存在します。
しかしこれは現地の人でもどこに咲くかは予想がつかないそうです。もし見つけられたら、幸運がもたらされるかもしれないですね。
ジャカランダシティを一望できるユニオンビル
紫の都を一望できる展望所として有名な、大統領府のあるユニオンビル。
プレトリア市北部の街を見下ろせる高台に位置し、その建物の前には、黒人初の大統領であり、かつノーベル平和賞を受賞した故ネルソン・マンデラ元大統領の像が建てられています。
ユニオンビルのネルソン・マンデラ像とジャカランダ並木
黒人差別のアパルトヘイトを撤廃し、自由と民主化を実現した「南アフリカの父」ネルソン・マンデラ。彼は、このユニオンビルの前で1994年、歴史的な大統領就任式を行いました。
このマンデラ像、実は高さ9mもあるんです!
なお、ユニオンビルは官邸のため一般人の立入は原則禁止されています。ただし、美しく手入れが行き届いた正面の庭園は見学可能。また、ガバメント・アベニューはじめ、周辺のストリートには大きなジャカランダ並木が存在します。花見見物が楽しめますね。
プレトリアに来たら是非動物園も楽しもう
プレトリアに来たら、南アフリカ最大級の動物園「南アフリカ国立動物園(National Zoological Gardens of South Africa)」もおすすめ!
敷地面積は85エーカーと上野動物園の約2.5倍!アフリカならではの動物のほか、魚や鳥類も含めて飼育動物は3,000種類以上も。プレトリア動物園は年間60万人が訪れる一大人気スポットです。
春夏限定(9月~3月)でナイトサファリも楽しめますよ。
おわりに
南アフリカというとまず治安を心配される方もいますが、夜間の一人歩きや派手な行動を控えれば比較的安全です。
街はとても整備され、道も舗装され水道水も飲めるんです!第二公用語が英語なので、誰に話しかけても大抵英語が通じるのは旅をする上で嬉しいポイント。
プレトリアは少し足を延ばせば西に世界一の動物保護区「クルーガー国立公園」が、あるいはボツワナやジンバブエとの国境にも近いため、チョベ国立公園やビクトリアの滝などもあり、観光の幅が広がります。
ジャカランダシティを堪能した後は、ぜひアフリカならではの体験を楽しんでくださいね!
開花宣言もまだかというほどの閑散ぶりでした
気持ち程度に枝にチョロチョロ
実にわびしい限り
ワイルドフラワーツアーで知り合ったプレトリア出身の方が
それはそれは熱心にジャカランダのことを薦めるので
興味が湧いて訪れてしまいました
「運が良ければ9月でも咲いてるよ!
ついでに白いジャカランダもあるんだよ!
これは僕にもどこに咲いてるかは分からないけどね!」
これまでの旅が比較的順調だったこともあり
自分の強運を期待して、はるばる半日がかりで訪れたものの。。。
残念ながら、運は尽きていたようです
紫の花どころかほとんど枯れてましたから
そんなわびしい気持ちをマンデラ大統領にぶつけつつ
トイレをもよおして入った映画館のトイレが閉鎖されていたうえに
入れたコインが吸い込まれたまま戻ってこないという
少し凹む出来事を抱えつつ
わずか数時間で首都プレトリアを去りました
終わり
<All Photos other than flickr images by Mayumi>
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