(公開日2017/02/21)
※Compathyサイト閉鎖に伴い、同サイトに寄稿した記事を転載したものです
こんにちは、Compathy MagazineライターのMayumiです。
世界には、硫黄の臭いが立ち込める一面黄色と緑に包まれた、ふしぎな台地があることをご存じですか?
今回は、この異次元のような世界が広がるエチオピアのダロール山についてご紹介します。
大地溝帯上のダロール山
エチオピア北東部のダナキル砂漠に存在するダロール山。
ダナキル砂漠が位置する大地溝帯は、地球内部のマントルの対流によって形成されたと言われています。その影響か、ダナキル砂漠では通常でも40度以上、夏場は50度にも達し、世界一過酷な場所と言われることも…!
黄色と緑の世界はどうやってできるのか
ダロール火山は、マグマが噴出してできた溶岩クレーター。
塩分や硫黄、酸化鉄、カリウム等を含む熱水が地下から絶えず噴出・冷却されることでこの異様な世界を作り出しています。
また、硫黄による有毒ガスが充満しており、呼吸器系の弱い方はマスク必携です。
ダナキル砂漠はどこにある?
ダナキル砂漠が位置するのは、エチオピア北東部の隣国エリトリアとの国境近く。
すでに停戦合意が交わされたものの、未だ緊張状態が続くエチオピアとエリトリアの両国。
過去に外国人が殺害された事件が発生したため、以降、外国人向けツアーには必ず政府が認める傭兵を同行させることが義務づけられています。
とはいえ、外務省による海外安全情報は危険度レベル1ですので、ツアーから外れず、常識的な行動を心掛けていれば過度な心配は無用です。
もう一つの目玉「エルタ・アレ火山」
ダナキル砂漠ツアーのもう一つの目玉はエルタ・アレ火山。
この火山は火口に渦巻く生々しい溶岩流の活動を間近で観察できる、世界でも数少ない火山です。闇夜に噴き上がる赤い閃光のマグマは地球の鼓動すら感じさせます。
ただし近年は火山活動の活発化で溶岩流噴出が頻発し、以前ほど気軽に見学できなくなっています。さらに、火口に近寄れるかどうかはその日のコンディション次第。ツアー参加時点では分からないため、とにかく自分の幸運を祈るしかないですね!
おわりに
ダナキル砂漠ツアーは現地代理店で直接申し込むか、現地旅行代理店のHPからネット予約が便利。もし、言葉に不安がある方や限られた日程の場合には、日本でもツアーを取り扱う旅行代理店がいくつか存在します。アフリカまでは割と高額ですが、それに替えられない安心感はあります。ぜひチェックしてみてください。
また、もし行く予定を立てる際には、気が狂いそうな酷暑の夏は避け、比較的涼しい秋冬を心からおすすめします。
ぜひ、地球の鼓動とミステリーを体感しに訪れてみませんか。
というのも、
ツアー車についていた温度計が「47℃」を示していました…(ガイドに教えてもらった…)
車外を降りた瞬間、まとわりつく熱風
普段はトイレのことを考えてあまり水分を摂らないわたしでしたが、
かつてないほどの耐え難い喉の飢えと渇きに観念して、
渡された2Lボトルを飲み干したりしていました
車の後部座席に座っていた時、
不運なことに、わたしが座った位置が運転手に遮られエアコンの風がほとんど来ない
主張すればよかったのですが、
こういうところで良くない日本人気質というか、
変にまわりに気を遣って、死にたくなるほど耐えたのを憶えています
(ほかのツアー客も同じ思いなのかと思っていたら、
みな違ったということを、ツアー終了後に教えてもらいました…ガッカリ)
そうした灼熱地獄の中で行う、エルタ・アレ火山へのトレッキング
煮えたぎるマグマを見るために、
灼熱の大地を片道5~6時間かけて登ります
道は思っていたより平坦でアップダウンは少ないのですが、とにかく熱い
正気の沙汰じゃなく、マジで死ぬかと思いました
なので、ツアー客の中から体調不良者続出
中国人の一人旅のおじさんは、USD100払ってラクダに運んでもらっていました
ダナキル砂漠は真夏に行くものではないです、ホント
夏以外は、それほど過酷ではないらしい
と言いながらも、
季節に関係なく、やっぱり世界中から観光客が押し寄せています
わたしが訪れた8月も、さまざまな国から総勢20人ぐらいのグループでした
世界一過酷なツアーと分かっていても、
あの地球とは思えない、異世界の風景にみんな魅了されてしまうんですよね
終わり
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